インサイド・ヘッドという楽しそうなアニメが上映されていますね。私自身はチェックしていなかったのですが、先日、広告を目にしていて、東洋医学の考えと関係が深いと感じました。
映画は見ていないので、そのうち行くか、DVDで見てみようと思っていますが、感情は東洋医学では、五志という分類が存在し、それぞれに対応する臓があり、インサイド・ヘッドと共通しています。
肝:怒:イカリ
心:喜:ヨロコビ
脾:思:ムカムカ
肺:悲:カナシミ
腎:恐:ビビリ
東洋医学を学んだ方ならば、怒、喜、悲。恐はすぐに頭に浮かぶかもしれませんが、ムカムカは怒の肝と関係するのではないかとも思うのではないでしょうか。私自身も一瞬、そう考えました。ムカムカという感情は、相手に対して生じるものでもありますが、悩んで解答が出ないときの言いようのない感情とも言えるので、思の思考・思慮で捉えていいと思います。
映画ではヨロコビとカナシミがいなくなるということですが、東洋医学で考えれば、ヨロコビがいないと、明るい感情がなくなってしまうので、暗くなり、鬱になってしまった状態になってしまうでしょうし、カナシミがいなくなれば、失敗や挫折も感じなくなるので、心の成長が止まってしまいますし、呼吸器や皮膚疾患が生じやすくなりますね。
症状とのつながりは、各臓の病気と関連付けて話をすることが出来るので、一般の方でもこの5つの感情の強さによって体質や身体の状態を判断することにもなります。感情は五志で判断をするのですが、五志に憂・驚を入れて七情と呼ばれることもあります。
肝:頭痛、めまい、月経不順
心:そううつ、貧血
脾:食欲不振、軟便、下痢
肺:呼吸器・皮膚疾患
腎:腰痛、耳鳴り、体力低下
五臓も五志(感情)もバランスよく使うということが東洋医学では大切なことであり、何かが欠けてしまうと、身体のバランスが失調し、病になると考えているので、欠けてはいけないものとして考えていきます。
東洋医学では、身体の中にある五臓に神もいて、それぞれが影響しながら生きているという話になるので、映画のように人物化して抜け落ちるという発想を出せなかったというのが私を含め、残念でもあります。
東洋医学を学習して、それを一般に解釈しやすいようにストーリーを作る訓練をしていたら、インサイド・ヘッドは日本や中国、韓国で出来たかもしれないですね。
このストーリーを考えた方は、自分自身を含めた人間観察をよくしていて、心ということを考え続けたことによって、辿り着いたのでしょうね。専門的に学習している人よりも、他の分野の人の方がアイデアを思いつくという話もありますが、その通りだなと思いました。
見に行こうかと思っても男性一人で行ったら変ですね。今月だと、子ども達が夏休みで、混んでいるでしょうし、やっぱりDVDを待つことにします。