天地人三才思想とは

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東洋医学には様々な思想があり、気の思想や天人合一思想は物事を一つとして捉える方法で、陰陽論は2つに分類する考え方になります。東洋医学を使う際に、これだけでいいかというと、様々な病気を分類把握するためには足らないので、東洋哲学思想である三才思想や五行思想も取り入れられています。

今回は、この三才思想について書いていきます。

・約束と三才思想(物事の成立を考える)

東洋医学で使われている東洋哲学思想は、自然観察から発生したものになりますが、人はどのように成り立っているかを考えていった結果として三才思想が生まれたと考えられます。

 

三才思想は天人地三才思想と言われることが多いのですが、これは人がどのようにして成り立つかを考えたときに、晴れや雨という天の作用と食べ物を作り、生活する場所を提供する地の作用があって、人が成り立つだろうということです。

 

普通に生きている我々からしたら当然なのですが、天の恵みと地の恵みによって我々は活かされていて、もし天変地異が生じたら生きていくことができません。そして、人という成立を考えたときには、必ず何かの力があるということで、物質の成立に関してもこの三才思想を使っていくことができます。

 

例えば、誰かと約束をするということを人とすると、天気・気候などがやはり天であり、交通機関を地とすれば、天地が存在することが出来れば、人(ここでは約束になります)を全うすることができます。

 

他にも人が行動をするときに、1人だと自由に動けて、2人だと相談しながら動くことが出来ますよね。これは一般的には、独身と結婚と考えることもできます。独身時代は、1人で自由に動けていますが、2人になると、行動の決定するのにもパターンが生じてきますよね。

 

そこで3人目が登場するとどうなるかというと、いろいろな行動パターンが生じることになります。例えば、先ほどの例からすれば、結婚をして子どもが生まれたら、生活習慣や行動などが代わり、提案・決定する人がその都度変化をしますよね。

 

団体行動でも3人がいいというのは、2人だと喧嘩別れをするだけになってしまい、2度と交わらないこともありますが、3人だと仲介役がいることになり、その場を継続することも可能になります。

 

※ここで、独身・結婚・子どもの話をしていますが、例えでありどれがいいというものではないです。

 

このように、三才思想では、相互の関係というものが大切というのを表しているものになります。その他にも意味があるので、次に説明をしていきます。

 

・3つに分ける考え方

気や陰陽論では存在や分類をしていくものでもあったのですが、この三才思想は、3つに分類することが、物事を成り立たせるのにいいという考え方でもあり、様々なものを3つに分類をしていくものでもあります。

 

この分類の仕方はどのように使われるかと言えば、陰陽論は2つであったので、好き・嫌いの2つになりますが、三才思想なら、好き・嫌い・どちらでもないというように3つに分類することができ、曖昧さも用いることが出来ます。

 

これを東洋医学で考えれば、2つに分類する陰陽論よりも3つに分ける陰陽論の方が細かく分類することが出来ます。

 

例えば、身体の診方になると、日焼けしやすいところは陽、日焼けしにくいところは陰とする考えが陰陽論で前面・後面で分けることができます。こういった考えを三才思想で用いていくと、身体の上・下・中央というように3つに分類することが出来ます。

 

身体についてさらに考えていくと陰陽論だと、上か下だけになりますが、三才思想を用いることで、部位を3つに分けることが出来るので、上・下・中央と3つに分けることができ、診察・治療にとってより詳細になります。

 

通常は、この三才思想は、東洋医学でよく見るところだと体幹の診察、脈の診察の中に取り入れられていて、それぞれ、上焦・中焦・下焦という体幹の分類や寸口・関上・尺中という脈診に使われています。

 

この3つに分ける考えをさらに詳細に応用すると、皆さん方が普段、目にしているものになります。

 

例えば、営業・学業成績に関して「上の中」というように表現することが、この三才思想の応用になります。物事を上・中・下という3つに分類し、さらに、上の中で上・中・下というように分類していくと、ただ3つに分類するよりも詳細な内容になるので、相手にも伝わりやすいですよね。

 

日常だと、「上の中の下」というように、3つを組み合わせて表現することは少ないと思いますが、物事を深く考えたり、何かを詳細に分けたりするときには、皆さん方も普段行っていると思います。

 

このように見ていくと、東洋医学で用いられている東洋哲学思想は難しいものにように感じるものが多いのですが、日常生活と非常に密接な関係があり、普段の思考の中に存在しています。

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