医療は人体実験の積み重ね

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医療は、科学であるとも言えるのですが、何故、病気が起こるのかは生命と死を解明できていないので、データを集めて推測した結果で治療を行ってみているといえます。そう考えると、医療とはデータ(症状と治療効果)を集めながら行っているので人体実験の歴史と言えます。

感染症ならば、どんなウイルスか細菌かが解明されて薬があれば、治るものもありますが、エボラ出血熱のように、原因は分かっていても治療がないものもあります。治療薬があったものでも、ウイルスや細菌は薬に耐性がついて効かなくなってしまうことがあるので、さらに薬を作ることもあります。

 

ウイルスや細菌だって生きている物なので、環境に適応していこうとする力があるので、薬にも耐性がついてしまう場合があります。

 

感染症は感染者の数が多ければ、販売する数も増えてくるので研究費用も十分になり、薬が発見されることがあるかもしれませんが、現在のところまだ解明できていないものも多くあります。未発見もものもあるでしょうし、今後の研究によって変わるだろうと思います。

 

 東洋医学はどうなのかというと、東洋医学も昔の人が「こういった症状が発生するなら、こうやって治療をしてみたらよくなった」というようなことが書いてあり、その後の時代の人がさらに治療効果などを載せているので、長い人体実験の歴史と言えると思います。

 

現在、日本人の三大死因として問題が生じてくるのが、脳血管疾患、心臓疾患、がんになります。がんは様々な治療が出ていますが、根絶することが出来ていません。

 

では、治療は何をしているのかと言えば、がん自体は、細胞の突然変異と捉えられていて、何故、そうなるのかが分かっていないので、がんが縮小したら効果があるのではないかという考えのもとでデータを集めて行っています。

 

 最新の治療というのが言われたりしますが、治るというのを保障したものではなく、効果がみられるのではないかという前提で行っているものとも言えます。縮小や切除してもまた再発する可能性があるので、生活習慣を整えて病気になりづらい状態を作ろうという話しになっていますよね。

 

 こういったがんと人間の戦いは、4000年前から行っているとされ、がん治療に挑み敗れていった歴史を書いているのが『病の皇帝「がん」に挑む』になります。書籍にも書かれていますが、悪いところは全部切除してもなかなかよくならないので、広範囲に切除をしてみたというのは、確かに良くするためとは言え、まさに実験の様子だと思いました。

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 しかし、こういった歴史があることによって、切除する範囲を決定していくので、医療の進歩には無駄ではないのですが、その時代の人に取っては大変なことだったとも思います。

 

 書籍自体は専門的な用語もあるのですが、ノンフィクションなのに、読みやすいという書籍で、内容の濃さもあるので、医療に携わる人であれば、読んでおくのがいいと思います。上下巻なので量は多いですが、読みやすいので、思ったよりも早く読めると思います。

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