腰痛治療のポイント

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 鍼灸治療では腰痛の治療でということで来院される方が多いですが、現場に出てすぐの時って、どうやって治療をすればすぐによくなるのかと悩みますね。ぎっくり腰は3回で治せるようにならないといけないとも言われますね。

 ぎっくり腰の治療は慣れてくれば、対応しやすいものにもなるのですが、なかなかよくならないものもありますが、通常だったら、3回でかなりの改善になるとは思います。

 

 ぎっくり腰のメカニズムは急な動作で筋肉の肉離れが生じたということがよく言われますが、局所に鍼をして悪化した経験を持つ人もいるので、局所以外で出来るだけ対処した方がいいと思います。

 

 腰の治療ということでは、学校などでは腎から治療をするというのを習うのですが、腎の腰痛は「何となく疲れる」「疲れると腰に疲労が出やすい」「腰がだるい」というのがメインになるので、経絡と特効穴を使った治療がいいと思います。

 

 すぐに思い浮かぶのが、「腰背は委中」ということで委中を使う方法も多いものですし、腰腿点を使うのが簡単な方法です。両方とも切皮でも改善という話しもあるのですが、最初のうちは、少し響かせる方が使いやすいので、1~2㎝刺入すると改善が起こることもあります。

 

 他には経絡を使う方法として腰には督脈と膀胱経が走行しているので、督脈の八脈交会穴である後渓を使う方法があります。後渓を使う場合は、合谷の方に向けて1~2㎝刺入するのがいいのですが、切皮痛も響きも出やすいところになるので、鍼の刺激に慣れていない場合は、脳貧血に注意をしておくことが大切です。

 

 経絡ということでは他には、膀胱経、膀胱経の別脈である陽蹻脈を使うことが出来るので、使われやすいところだと、崑崙、申脈があります。踵は蹻脉と関係しやすい部位でもあるので、踵の内外側に刺激を入れるという方法があります。

 

 体操で足首を回すだけでもぎっくり腰が改善するとも言われるので、すぐに治療できないときや治療後のアドバイスで足首回しを勧めるのもいいです。足首回しをするときには、手で回してあげると効果的です。

 

 他に治療効果が高いところとして使われるのが殿部なのですが、上後腸骨棘の外方にコリコリしたのが触れますが、このコリコリした硬結も腰痛治療では効果が高いポイントになります。

 

 治療効果をみながら、これらの経穴を使うだけでも時間がかかるので、最初はこの経穴たちを使い続けると治療効果が上がっていきます。

 

 慢性的な腰痛であれば、これ以外に腎の問題を考えることが大切なのですが、基本に戻って腰の構造を理解しておくことが必要です。腰部は、胸膈、骨盤と違って、中央に脊柱という骨があるだけなので、腹部・腰部の筋肉たちによって支えられています。

 体幹前面_人体百科

 このことから筋肉を鍛えることで腰痛改善と予防と言われるのですが、筋肉は相互に連携をするもので、腹部・腰部の筋肉は骨盤や胸膈とも関係がしやすいので、肩・背中・腹部・骨盤・下肢の動きが悪くなると、代償として動かすので、それで腰痛になってしまっている場合があります。

 

 よく床から物を取るのに、面倒なので、膝・股関節を曲げずに取ったりしますが、このときは、膝・股関節の分も腰を動かさないといけないので、腰部に負担が多くなり、腰痛を引き起こす原因ともなります。

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