経絡とは何か?

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 東洋医学の学習で必ず出てくるのが経絡というものになります。経絡は身体中を走行しているもので通常は見えないと考えられています。患者さんから経絡とは何かという質問も多いですよね。

 経絡を考えるときに今までと同じように陰陽論で考える必要があり、機能と構造という両面から考えることが大切になり、目に見ない(機能)と目に見える(構造)に分けて考えることがでます。

 

 東洋医学では身体の気血津液精が流れているとしていますが、どこを流れているかという説明の中で経絡という道に流れているとしています。この経絡に気血津液精が流れていて、経絡は身体の隅々まで走行しているということによって全身を栄養していると言えます。

 

 経絡上にあるのが経穴呼ばれ、一般的にはツボと表現をされています。経絡は、身体の中で臓腑につながっているので、経穴に刺激を加えれば、経絡を刺激し、臓腑に影響を与えることができるので、全身状態の変化を起こすことができると言われます。

 

 臓腑の病気は、経絡を通じて経穴や体表に現れると考えるので、体表の異常は臓腑の異常として考えるのが経絡の機能ともいえます。

 

 物質としての経絡はどのように考えたかと言えば、東洋医学でも解剖をしていた形跡があるので、血管・リンパ・神経として考えたのではないかと思います。血管・リンパは相互に影響することが多いので走行は似てきますが、神経は背骨から出来ているので、背部は経絡に対する働きかけが強いと考えたので、背部兪穴があるのではないかと考えられます。

 

 血管・リンパ・神経は、大本から出てきたあとは太い枝から段々と細くなり、体表にまで走行をしているので、経絡にもそういった構造があると考え、名前を分けています。

  • 経脈:おおもと、太い、縦、深い
  • 絡脈:分岐した枝、経脈より細い、横、やや浅い
  • 孫絡:絡脈より分岐した枝、絡脈より細い、細かい、浅い
  • 浮絡:皮膚表面に浮いたもの(毛細血管のイメージ)

 

 通常の鍼灸治療では経脈・絡脈を意識して用いるので、まとめて経絡と呼ばれますが、経絡系には孫絡・浮絡というより表層で細かいものがあるとしています。この考え方は、身体の隅々まで経絡の支配が及ぶはずだという考えと、解剖学的所見から考え付いたのではないかと思います。

 

 現在では、血管・リンパ・血管とより細かく構造や働きを分けて学習するのが現代医学ですが、はるか昔にこういった構造に対する知識と名前をつけたのは凄いことだなと感心しますね。

 

 東洋医学と言われる中国伝統医学以外の伝統医学では経絡のような概念があっても、ここまで細かくはないので、機能と物質をよく分類しながら組み合わせたものだと思います。

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