身体の構造と東洋医学―五主・五体

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東洋医学では臓腑で考えていくものなのですが、身体の構造には分類があり、それが五行に分けられ、五臓と関連付けられていて、五主・五体と呼ばれています。古い教科書だと五主で、新しい教科書だと五体になっています。

五主・五体

  • 肝:筋
  • 心:脈
  • 脾:肌肉
  • 肺:皮毛
  • 腎:骨、髄

 この内容からだけでも臓の生理機能をまとめることができ、筋は身体を動かすものなので、動かし過ぎや動きの悪さは肝の問題と考えることができます。

 

 脈は営気と血と関係するもので、血の問題が生じたときには脈と考えることができます。普段に血や脈について見られるポイントは血色なので、顔色が見やすいところだと思います。

 

 肌肉は手足と言われることもあるのですが、身体のサイズですね。脾は後天の精ということで身体を作り上げる力があるということで、身体がやせ細ったり、太ったりは、脾とそれに関係しやすい痰湿の問題だと考えることができます。

 

 皮毛は身体の外側と対応するので、皮膚疾患に関係するのはもちろんですが、外側で外邪に抵抗する力でもあるので、風邪を引いてしまったり、風邪をひきやすかったりするときに問題があると言えます。

 

 骨と髄は関連するものであり、骨は人の身体に対しての働きは立位に関係するものなので、骨や髄が弱くなってしまうと、立っていることができなくなります。それだけだとわかりづらいので、立っていると足がだるい、立っていると腰がだるいというのが骨・髄の問題だと考えられ、腎の病証として考えます。

 

 五主・五体は身体の構造の深さと関係もするので、表層が皮毛、深層が骨と考え、残りの脈、肌肉、筋は内部と考えることが出来ます。5層で考えると言うのもありなのでしょうが、3層で考えた方が具体的で治療もしやすいのではないかと思います。

 

 骨の治療だからと言って、深層で骨に到達させるのがいいと考えることが出来るのですが、骨膜を傷つけてしまうと痛みや違和感が残りやすいので、骨の問題は深層に刺入をするという程度でいいのではないかと思っています。

 

 皮毛という表層に対しては、表面からのアプローチをするということで浅鍼もいいのでしょうが、表面に行うお灸が合うと考えられます。皮膚疾患にはお灸を使われる方が多いですし、風邪の治療や予防でもお灸を使うことが多いので、表面にはお灸という考え方でいいと思っています。

 

 脈・筋・肌肉は分けるのは非常に難しいのですが、筋の場合は痛みがあるところに切皮をして動作をしてもらう運動鍼が効果的なので、3つの中では表層と考えられると思います。

 

 脈と肌肉は部位によっても違うので、どちらが深いかというのは難しいのですが、重要な血管は末端部以外では深層にあるので、脈を深層にして、その表層が肌肉でいいのではないかと考えられます。

 

 そうなってくると、切皮から刺入をすれば肌肉に対しての治療、骨に到達しないところで刺入したのは脈に対する刺鍼と考えるのもありなのかなと思います。こちらも参考にしてみてください。

筋と肌肉の違い―五主・五体

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