東洋医学を学んでいると、同じような用語が沢山出てきて、よく分からなくなることがあります。精という話しがあったかと思うと、精気という表現も出てきますが、何が違うのでしょうか?
精と精気の違いはないというのも乱暴ですが、簡単に理解をしていくためにはありなのではないかと思います。精と精気が分からなくても治療と説明をすることが出来るので、考えなくてもいいと言えます。
では、わざわざ分けたのかと言えば、説明や話しをしていく中で分かれてしまったのかもしれないと考えることが出来ます。
例えば、佐藤さん(仮称)がいたとしたら、それは佐藤さんで間違いではないですが、鍼灸師であれば、鍼灸師の佐藤さんになりますが、それだけでは日本に多い佐藤さんの中から、一人を探し出すのも説明するのも難しくなります。
そこで、練馬区の練馬駅から徒歩3秒に住む、鍼灸師の佐藤さんと言われないと断定するのが難しくなります。ここまで断定してあれば、佐藤さん、練馬区の佐藤さん、鍼灸師の佐藤さんと名前が沢山できますよね?
物事には一つではなく、複数の名前が付くことがあると分かれば、大した問題ではないと考えることが可能になります。
名前が分けたのに意味があると考えるのであれば、精と単純に出てくる場合は、物質化して捉えるのは問題かもしれませんが精という物だと考え、精気と出てくる場合は、気は何か分からない力と考えることができるので、精の持っている力と考えることができます。
精は生命、生殖、成長と関係しやすいので、精気は生命根源の力、生殖の力、成長する力と考えることができます。東洋医学は歴史が長い分、説明なども多く、他の意味や考えも入ってくるので、紛らわしいことも多いですよね。
精は精神の精と言われるので、精神の力と考えることも出来ます。こうなってくると何でも精でいいのではないかという気持ちにもなってきてしまいますかね。
精のことは、正気、清気と言われることもありますが、正気・清気は必要な気、または大切な気というのを現す言葉なので、自然界の正気・清気と表現することができ、正気・清気の分類の中に精気があると考えることができます。
その場合は、気の用語としての分類になるので、原気から変化したものと考えることが出来るのですが、生命力・生殖・成長に関係する気の一つとして捉えることもできます。
学生のとき、勉強を始めて何が言いたいのかさっぱり分かりませんでしたが、精とついていれば、精で考えればいいので、生殖・生殖・成長を現すので、人でも動植物でも同じだと考えてしまえばいいのではないかと思います。