初診の時に注意をすること

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 いつも来ている患者さんであれば体調管理をしやすいですし、生活までイメージすることが出来ますが、初診の方は何に注意をした方がいいでしょうか?

 初診のときに注意をしないといけないのは信頼関係の構築になります。患者さんによっても望むことは違いますが、「効果」と「信頼」を求めてきているので、話しを聞く・説明をすることで「信頼」を高めて、「効果」を出すことに集中することが大切です。

 

 話しを聞くということで、話しはいいから早くやってくれと言う場合には、とにかく結果を重視しているので、効果を目指して治療を行う方がいいのですが、診察をしっかりしたいのであれば、「効果」を出すために必要だというのを説明して診察を行うことが大切になります。

 

 信頼関係を構築できれば、治療で時間がかかる場合でも離脱をせずに来てくれることになるので、相手に信頼してもらえるようにふるまうことが大切だと思います。

 

 例えば、自分が飮食店に入って、「ここは嫌だな」と感じることは、我々も同じになるはずなので、どこかのお店に入ったときに店員の態度や様子は自分の勉強と思って見ておくといいです。

 

 治療をする上で注意をしないといけないのは「悪化させない」ことになります。初診だと、どのぐらいの治療刺激がその人に取って最適かが分からないので、本人が大丈夫だと言っても、刺激が強すぎて悪化してしまうことがあります。

 

 効果を目指して治療を行っていくことで刺激が強くなる結果になりやすいので、時間と刺激量は注意をした方がいいと思います。私も効果を目指して初診時に治療をしますが、何度かかかるもの、長くかかるものに対しては、治療効果がどのように変わるのかを把握するために、大きな変化や結果が見られなくても終了にすることがあります。

 

 次回、来院されたときに以前の治療でどのような変化が出ているのかをしっかりと確認をして、最適な治療を組み立てていき、治療効果を発揮していくのがいいと思います。

 

 古い先生などから、「変わらないのはいいが、とにかく悪化させるな」という話しを聞かされましたが、刺激量の細かい調節が出来ないときには、この言葉が重しのように大切だと思います。

 

 「治療効果がない」と言われるのは、患者さんもですが、我々も非常に辛い言葉なのですが、次の日、その次の日に大きく変化をすることがあるので、その辺りも考慮に入れる必要があると思います。

 

 私も初診時に治療で変化がなくても、帰宅してから、次の日、数日後に大きく変化したというのがありますし、症状に直接関係なくても、身体の土台が変わるためには、変化を感じないということもありますしね。

 

 この土台というのは、家を奇麗にしようとした場合、土台や柱を代えているときには、見た目は変化していないですが、建増しを行うというような見た目の変化のためには非常に大切なものになります。

 

 先に見た目だけ整えようと思っても土台がないと壊れてしまいますしね。

 

 何より、悪化するのは、患者さんも治療者も辛い思いをするだけなので、どこまでやるのかを考えておくことは大切だと思います。

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