変化が必要だけど嫌いなのは?

Pocket

 ダーウィンの話しになりますが、生き残れる能力について「変化するものが生き残る」と言われ、非常に有名な話しですが、変化するのが嫌いなのは誰でしょうか?

 これは全ての人が変化するのが嫌いだと考えてもいいのではないかと思います。どんな人でも生活リズムがあることがほとんどで、同じような生活、同じような食事を取ることが多く、変化を嫌う性質があると思います。

 

 もちろん全ての人ではないでしょうが、人は安定を求めもするので変化を嫌うと言えます。例えば、データから分かる人の行動ということで、クレジットカードの情報から本人を特定できるという話しがあります。

 

 簡単に言えば、クレジットカードの匿名化されているデータを4件の利用履歴があれば、個人を特定できるという論文があります。独自の特徴がある「女性」と「裕福な消費者」は特定が用意だということです。

参考文献

de Montjoye, Y.A., Radaelli, L., Singh, V. K. & Pentland, A. Science 347, 536–539 (2015)

 

 特定の情報で分かるということは、人は普段と違う生活や時間を過ごしているつもりでも、ほとんどがその人の中で動いているだけなので、実際には変化が嫌いとも言えます。

 

 人との交流でも多くの人と会っているつもりでも長く時間を過ごしているのは、職場の人だけだったという場合もありますよね。職場仲間と時間を多く過ごすというのは情報伝達や意思疎通で大切なことではありますが、もし、その場で何かがあった場合に、心の逃げ道がなくなるので、外にも社会を築く方がいいとも言われます。

 

 では変化というのを考えたときに、分類があります。

  • イノベーター:革新者、積極的に新しい物を取りいれる、市場の2.5%
  • アーリーアダプター:初期採用者、オピニオンリーダーと言われ、流行に敏感、市場の13.5%
  • アーリーマジョリティ:前期追随者、慎重派、市場の34%
  • レイトマジョリティ:後期追随者、懐疑的、市場の34%
  • ラガード:保守的、市場の16%

 

 この考え方は、例えば新しい電気機器を試してみる人と様子を見る人というように皆さんもどこかに収まっていると思います。変化が好きな人は積極的に採用をして、試すことが出来るので、市場の動向をつかむと同時にイノベーションを利用することが出来ます。

 

 こういったことを書いてある書籍が『イノベーションのジレンマ』になります。変化は、未熟な者や未熟な企業からしか発達してこないということで、これは人にも当てはまるのではないかと思います。

 [amazonjs asin=”4798100234″ locale=”JP” title=”イノベーションのジレンマ―技術革新が巨大企業を滅ぼすとき (Harvard business school press)”]

 変化が好きなのは誰かといえば、子どもが一番、新しいことをやりたがります。大人になれば、それがどういう結末になるかを考えてしまうので、変化を好むよりも安定を好む傾向になるのは当然だと思います。

 

 イノベーションを起こしてきた人達は、高齢者ではなくほとんどが若者であるのは、変化と安定に対する意識の違いではないかと思います。

 

 陰陽論で考えることも出来ますが、変化は陽、安定は陰としたら、子どもは陰陽が安定していなくても、活発に動くという陽の働きが強い傾向にあります。年と共に、活発さを失うので陽を失い、陰が中心になっていくと考えられます。

 

 こういったことを考えると、歳を取ったら、陰という土台として機能して、その土台の上で陽が働くというのが大切なのかと思います。そうやって、物などは人の寿命を超えながら変化をしてきたのではないかと思います。

 

 その中心にある人は大きくは変わってないのかもしれませんけどね。「最近の若者は・・・」という言葉は、はるか昔から存在していますからね。

Pocket