身体のバリヤー機能は何か?

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 身体のバリヤーとして重要なのは何かと考えた時に、一番重要なのは皮膚だと思います。

 皮膚は全身にくまなく存在していて、口などの開口部以外は隙間なく覆っているので、身体の防護スーツのような役割をしていると思います。全身くまなく存在しているので、全部を広げると畳一枚分になるといわれています。

 

 数字で言えば、皮膚を広げると、大人は1.6㎡で総重量は体重の約16%になります。ただの布ではなく、細胞によって作られているもので、皮膚の深部から新しい細胞が生まれて、皮膚表面は死んだ細胞になっていくので、最終的にはアカとして皮膚から脱落していきます。

 

 表面は細胞分裂がメインではないので、バリヤーとしての機能を発揮しています。このバリヤーは凄いもので、水は吸収していってしまいますが、血液感染は皮膚に傷がない限りはこの皮膚が守ってくれます。

 

 感染対策をできるということは、皮膚表面は細かい構造で作られていて、穴が少ないと考えることもできます。汗を出す汗腺があるにも関わらず、バリヤーとして働いているので、人が管理するよりも高度な働きをしていると言えます。

 

 意識することはありませんが、例えば扉を管理して、余計なものはいれないで、いらないものだけを出すというのは四六時中行おうと思えば失敗してしまいますが、皮膚は自然と行っています。

 

 さらに、この皮膚はただの紙みたいなものではなく、伸びる性質があるので、ストレッチ素材よりも高度に伸びます。しかも伸びやすい方向もあって、身体の動きを邪魔することなく存在しているスーツとも言えます。

 

 外部から守って、身体の温度調節を行い、呼吸も行っているって、これが洋服で出来たら、非常に快適なものでしょうし、機能がより強くなれば、顔も全部覆うことも出来、水中や宇宙でも使えるようになれば画期的なものになりそうですね。

 

 こういった伸長性があるので、東洋医学の治療で傷口は処置をした方がいいというのが言われることが多いです。手術なので傷口が大きくなると、皮膚を縫って閉じるので、皮膚構造をひっぱってしまうので、動きにひっかかりが生じると考えます。

 

 長期間になってくれば、動きにも影響をしていくので症状が発生してしまうことがあるので、皮膚の傷口は柔らかくする方がいいと考えられています。術後に鍼灸やマッサージをするという考えは、ほとんど持たないと思いますが、傷口の処置を行っておくと、治った後も硬さが出ないので、線のような状態だけが残ることになります。

 

 妊婦も胎児が育っていくことによって、腹部の皮膚がけん引されてしまい、妊娠後に皮膚が引きちぎられるようになってしまう妊娠線が出てしまうので、妊娠中にお腹の皮膚のマッサージをしていくことによって、皮膚が伸びやすくすることで予防していきますよね。

 

 一気に太ってしまった方もこの断裂による線が生じ、残っていることがありますが、その部位を触っていくと、他の部位よりも硬いというのが分かります。硬くなっていても問題なく動けるのですが、皮膚の硬結や硬さはその後に症状になっていく可能性もあるので、治療の中で注意をしておくといいですね。

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