耳の聞こえが悪かったのが突然聞こえるようになった

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 耳鳴り、難聴、耳閉を持つ患者さんは多く、風邪などで調子が悪いときになることもありますが、話が聞こえにくいし、不快感が多いものだと思います。

 私も何度か聞こえにくいという状態になったこともありますが、長くても数日で治まってしまうので、それほど意識をしていないですが、患者さんによっては1週間以上も発生している人がいて、不快感が強いと言われることがあります。

 

 耳鳴りや難聴は時間がかかることがあるのですが、1週間や数日程度の耳が聞こえない感じであれば、治療をしていると突然改善することがあります。私も何度かそういった場面に遭遇しているので、そういった方がいらしたときには必ず試してみることがあります。

 

 前提として風邪をひいたりしていないというのがあるのですが、首肩こりがひどくなって生じている場合があるので、僧帽筋の硬結をしっかりと診るようにしています。僧帽筋は指圧などでも押すことがありますが、僧帽筋の走行から考えると、垂直に押すのが非常に難しいので、押すよりもつまむ方が効果は出やすいのではないかと思います。

 

 鍼を刺入する場合は、僧帽筋部は刺入方向によっては肺尖部へ向かってしまうので、つまみながら筋繊維に刺入することが多いと思います。刺入しようとして僧帽筋をつまんでいたら、それだけで改善した例があるので、最近は、刺入に拘らずに僧帽筋をつまんでひっぱるようにしています。

 

 刺激としては痛いと感じることがあり、刺入をした方が痛みも感じないので、ソフトにはなるのですが、いくら練習をしても他よりもリスクが高い場所なので、刺入に拘らないようにしています。

 

 僧帽筋は鎖骨外方にも付着をしているので、肩峰付近の刺入であれば、胸膈から遠くなるので、鎖骨外方を治療で使うことがあります。出来るだけ、リスク管理を徹底して安全な刺入部位を使うことを徹底する方が、低リスクで治療を行うことができます。

 

 一般的には、リスクの話をするときには、ハイリスク・ハイリターン、ミドルリスク・ミドルリターン、低リスク・低リターンということで、どれぐらいのリスクを負うかでリターンが決まると言われるのですが、身体では、低リスクでもハイリターンが得られることがあります。

 

 ただし、必要なのは時間などをかけるというのが絶対条件になるとは思います。例えば、軽い運動は怪我をするリスクが怪我をする可能性が低いので、低リスクですが、長期に行うことで健康というハイリターンを得ることができます。

 

 激しい運動は、カロリー消費で言えば、ハイリターンですが、怪我をするリスクも高いので、ハイリスクに分類できると思います。そのため、身体に一番いいのは、低リスク・ハイリターンを考えられるように治療部位も決めるのがいいのではないかと思います。

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