ぎっくり腰は3回で治す

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 鍼灸だけではなく、整体や手技を行われている方は「ぎっくり腰は3回で治すのが一人前(スタートライン)」と言う人もいます。

 本当に3回で治せるのか、3回未満の方がいいのではないかという話しは一度、置いておくにしろ、この3回という意味は大切なことだと思います。3回ということは、症状が軽減していくということなので、

1.動けない痛み→動けるように

2.腰痛がある→腰痛が感じなくなるように

3.8割程度の生活→元通りの生活

というように、治療を行っていくことによって、軽減をさせていくのが大切になります。

 

 自然治癒力も使うのは当然なのですが、3日連続の治療でこの状態に持っていくのが患者さんに取ってもいいと言われます。1回でよくなったという話しも沢山あるのですが、元通りになってしまうと、完全に組織が修復された訳ではないので、また帰りに痛めてしまいましたという状況になってしまうことがあります。

 

 治療家としては3回で治すのがスタートラインになりますが、患者さんからしてみたら1回で治してもらいたいと思うのが人情ですよね。確かに1回で簡単によくなる例もあるのですが、毎回が1回で治る訳ではないので、痛みとともに生活をすることになります。

 

 強い痛みではないので、生活することは出来るのですが、痛みがある生活はやはり不快ですし、動作に不安も残るので、そういった場合は、コルセットを販売してあげると、薬局や病院に行かなくても、次の治療まで生活に支障が出ない状態で生活することが出来るので、ひどいときには、道具を使うのもいいと思います。

 

 治療家によっては道具なども否定する人もいるでしょうが、道具を使うのが人間なので、道具の力を上手く引き出すことが大切なのではないかと思います。

 

 ぎっくり腰を繰り返す人は生活習慣の改善もしないといけないので、継続して通ってもらうか、自信で努力を続けてもらうことが必要になると思います。

 

 治療する側からしてみたら、1回でどこまで改善をさせるのがいいのか悩みどころになりますが、やり過ぎて悪くなってしまうので、3回で治療を完成させるぐらいの気持ちの方が治療効果は高くなることがあります。

 

 1回目の治療を行った後は、1日の中でも症状の変化が出てくるので、家が近い方などは、1日2回の治療をするのもいい方法だと思います。料金支払いが2回だときつくなってしまうのであれば、2回で1回分にするなどの柔軟な対応をするのもいいのかもしれないと思っています。

 

 継続治療している人でぎっくり腰になった場合は、程度もひどくないことがあるので、改善するのも早いのですが、初めて診る患者さんであれば、身体の手入れをしていない人であれば、時間がかかってしまうこともあります。

 

 腰痛点や膀胱経の原穴の京骨を使うのも治療としてはいいので、足関節部の硬結や圧痛をメインに治療するだけでも効果がみられることがあります。腰部の直接施術をするのも一つの方法なのですが、慣れてこないうちは悪化してしまうことがあるので注意が必要になります。

 

 普段から背中が凝りやすい方は、お腹や背部から治療を始めることで症状が軽減していくことがあるので、その方が普段辛く感じやすいところも尋ねておく方がいいと思います。

 

 なかなか痛みが取れなかった方でも、背部の硬結がほぐれたら、ぎっくり腰が簡単に改善することもあります。一般的によく用いられるのは、殿部と大腿前面・側面・後面なので、そういった部位の硬結に対して鍼を行うだけでも改善することは多いです。

 

 下腿もよく使われる場所なので、下腿後面の硬結はしっかりと診ておくことが重要だと思います。

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