鍼灸で食べて行こうとして、開業をしたらどのぐらいになるかを考えることが必要になりますが、実際はどのぐらいになるのでしょうか?
鍼灸院の1日平均来院人数が4~5人、治療費の単価が400~5000円とも言われるので、簡単にするために、1日5人で4000円とします。そこから営業日を25日で計算すると1か月の売上が50万円になります。
治療院を借りている場合だと、家賃・光熱費が必要になるので、経費で15万ぐらいは必要になると思います。35万円の売上が残ります。ここからさらに諸経費・税金が引かれたと過程すると25万円になるので、住宅を借りている場合、住宅光熱費15万、残った10万で生活をしていくことになります。
生活できない状況ではなさそうですが、治療院を借りるのであれば、保証金や借入していれば利子という返済があるので、実質はもう少し減ることが多いと思います。そこで、行われる方法が自宅兼治療院というパターンではないかと思います。
食べていけない訳ではないですが、かなり辛そうな生活ですよね。ただし、個人事業主の場合は経費を使うことが出来るので、治療院で往診用に車を購入しているのであれば、車の購入代金は経費にあたりますし、道具・研修費・書籍代が経費に含まれていくので、勉強した分は収入から減ります。
この状態だとどうなるかと言えば、収入が減るので税金が減ります。となると、年間で実質に使える金額が増えることになります。たまに小さい企業の社長が羽振りよさそうに見えるのは経費を多く使っている場合がありますね。
経費を使っておけば税金が安くなるという考えだけでいるのは危険でもあります。よく言われるのが住宅ローンを借りようとしたら、個人事業主はその人が倒れてしまったら無収入になるので、貸してもらいづらいという話しもありますし、赤字のままであれば、ローンは組めなくなるので、節税だと思っていたら、社会的信用を失っていたという可能性も生じてしまいます。
エステなどでは一人売上が100万円という場合があるので、それに比べたら売上目標が低いと言えますね。エステなどでは物販もあるので、その分の売上があるので高いとも言えますが、立地や内装でお金がかかっているので、収入は低くなってしまいます。
一般企業では給料の3倍は売上がないといけないとも言われるので、50万円の売上で25万程度が使えるのであれば、2倍しか稼いでいないので、実入りがいいと考えることができます。
もちろん大変になるのは、集客と頻度になるのですが、最近ではインターネットを上手く使っているところもあるので、集客はどこまで費用をかけるかによって変わると思います。出来るだけお金を使わないように広告の効果を高めるのであれば、ホームページに関しての知識は入れておくのがいいのではないかと思います。
Googleトレンドで鍼灸・整骨院業界の検索を調べてみると、整体・整骨院は上下の動きが大きいので、売上の上下変動が大きい業界なのではないかと考えることができます。代わって鍼灸では検索の数の大きな増減が見られていないので、低め安定と言えるかもしれないですね。
売り上げは、顧客数・頻度・単価で決定するので、そういった面でも鍼灸は顧客数・頻度・単価は安定していそうなので、着実にあげていければ悲観することはないのではないかと思います。