頑固な関節の痛みはお灸で治す

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 歳を取ると膝関節の変形が出てくるので、膝に痛みが生じることが多いのですが、関節の痛みはお灸が効果的だと言われます。

 膝関節は身体の体重を支えているところですし、何十年も使ったらおかしくなってきても当然ですよね。家だって、何十年もすればいろいろな問題が出てきますし、それから考えれば、死ぬまで使えるってすごいことだと思います。

 

 使えたとしても痛みが伴っていると、歩くのや座るのも苦痛になってしまうので、本当に嫌になってしまうことがあります。関節の痛みということで、膝の前面や側面に出ることもありますが、膝後面の痛みが発生することも多いです。

 

 膝の前面や側面に関してはお灸が非常に効果的で膝関節を動かす筋肉を緩めて、痛みがあるところにお灸を行うと、痛みや動かしにくい感覚が改善することが多いです。お灸の代わりに円皮鍼という貼るタイプの鍼を使うのも持続的な効果が得られるのでおすすめです。

 

 貼るタイプのものは、誰でも貼ることが出来るのですが、治療で使っている経験がある人が貼った方が効果的です。私も自分の関節痛に円皮鍼を使ったのですが、免許を取り立てよりも、経験がついてからの方が効果を感じました。

 

 何が違うのかを考えてみると、痛みがある一番のポイントをしっかりと見つけて、そこに円皮鍼を行うのが効果的なので、一番の圧痛がどこかをしっかりと見ておくことが大切になります。

 

 膝関節の痛みに対しては、足の中足骨の遠位・近位付近でも効果が見られることが多いので、局所にお灸をして、中足骨付近に円皮鍼で対応することもあります。中足骨付近は履かれるシューズによっては当たってしまうので、その方の生活状況によって使い分けるといいですね。

 

 膝の裏の痛みはお灸もいいのですが、火傷をしてしまうと、皮膚がこすれるところなので、火傷の痕がひどくなってしまうことがあるので、陰陵泉から膝裏に向けて刺入をしていくと効果的なことが多いので、よく使っています。

 

 膝裏の痛みがある方は、大腿四頭筋が伸びなくなってしまっていることも多いので、大腿四頭筋部に対しても緩めるような施術を行っていくことが大切になります。

 

 下腿の経筋は仙骨部に付着をすることが多いので、仙骨の外縁や外側の辺りの圧痛に対して鍼を行うだけでも痛みが軽減されることがあるので、仙骨部の硬結は忘れずにみておくことが大切だと思います。

 

 手技による治療でもアプローチするポイントは同じになるので、どの程度の圧痛があるかをしっかりと把握をして施術をするといいと思います。

 

 私も膝の痛みがあったときがあるのですが、歩くのも辛いし、座る時や立つ時も辛いので、動作をする気が起きなくなってしまうので、高齢な方であれば、ADLが低下をしてしまいやすくなるので、治療をしっかりとしてあげるのが大切だと思います。

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