食欲がない原因と対処法

Pocket

 日々の生活の中でも食欲は変化をするものの一つだと思いますが、食欲がないという原因と対処法について考えてみたいと思います。

 食欲が低下をすることは考えられないという頼もしい方もいますが、食欲が低下をしてしまうというのは多くの方が経験をすることだと思います。一番、分かりやすいのが食べ過ぎれば食欲がないと思いますので、食べ過ぎてしまったときは除きますよ。

 

 食欲は脾の働きと関係をしやすいのですが、脾の働きが低下をしてしまうと食欲の低下が生じやすくなります。よく言われるのが労倦(運動・仕事・動きすぎ)や安逸(休みすぎ)によって食欲が低下をすると言われます。

 

 例えば、学生時代に運動部に所属していた人だと経験をしたことがあるかもしれませんが、あまりに運動量が多いと食べる気も起きないというのは労倦によって生じた食欲不振と言えます。運動量が多いと逆に吐きそうということもありますしね。

 

 これは運動によって交感神経緊張状態になってしまえば、副交感神経が働けなくなってしまい、消化器系が働けないことによって生じています。

 

 安逸の場合は、イメージしやすいと思うのですが、一日中部屋で寝ていると食欲がわかないというのが安逸による食欲不振になります。身体を動かしてもいないので、栄養を使ったのが少なく、食事を食べようとする欲が低下をしてしまうことがあります。

 

 東洋医学的に考えると、脾は肌肉と関係をしていて、肌肉は身体の太さ・細さというサイズだけではなく、四肢と関係をすると言われています。労倦では、四肢を多く動かすので、脾の働きが過度になり、脾の力が低下をしてしまうことによって食欲不振が生じます。

 

 安逸の状態だと、四肢を動かすことがないので、脾を刺激することがないので、脾は働くことが出来なくなってしまいます。

 

 各臓と関係をしているというところは、使いすぎても問題になりますが、使かわな過ぎても問題が生じてしまうことがあるので、日々の生活の中では適度な刺激が必要になってきます。

 

 労倦という動き過ぎが原因であれば、労倦を減らすことが必要で、安逸が原因であれば動くことが必要になるので、日々の生活習慣を見直すことが大切になります。

 

 それ以外では、考え・悩み過ぎて食欲が低下をしてしまうことがありますが、考え・悩むという行動が多くなってしまうと、東洋医学では「意:思慮と関わり気機を鬱結させる」傾向があるので、意と関わる脾が働けなくなってしまいます。

 

 精神活動は血の栄養も使うので、考え・悩み過ぎてしまうと、血を大量に使ってしまうことで、睡眠障害が発生をして不眠が生じてしまうことがあります。脾は血の生成も行っているので、血を使われ過ぎれば、作るのも増やさないといけないですしね。

 

 ストレスで食欲低下を起こしてしまうことがありますが、ストレスは肝の働きを障害してしまいます。肝の疏泄と言う働きは脾の働きにも関係をしているので、肝の疏泄がダメになってしまうと、食欲不振が生じてしまうことになります。

 

 食べ過ぎがメインで食欲不振になってしまった方は、背中をさすってもらう、お腹を軽くマッサージをすることで改善をしていきます。

 

 労倦による食欲不振は休みましょう。

 

 安逸による食欲不振は動きましょう。

 

 悩み過ぎで食欲不振の場合は、考える暇がないぐらい動く、話すのがいいと思います。

 

 ストレスによる食欲不振の方は、「前にならえ」で置く手を肋骨のところにおいて、身体を何度が側屈させるのがいいと思います。

Pocket