ストレッチと経絡ストレッチの違い

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 経絡ストレッチの本などがあり、「経絡ストレッチをすると効果が高い、体質改善にもつながります」というような話がありますが、普通のストレッチと何が違うのでしょうか。

 普通のストレッチは現代医学の考え方をもとにしているので、各筋肉を選択的に緩める方法になります。例えば、肩こりがひどいときに肩周りのストレッチが大切と言われるので、三角筋、僧帽筋などをストレッチしていくことになります。

 

 身体の状態を把握して問題があるところに選択的に刺激を入れることができるので、使い方によっては非常に効果的なものになります。これと同じようなものが、トレーニングルームにあるトレーニングマシーンですね。トレーニングマシーンに、この筋肉を鍛えますよという図を添付しているところもありますが、あの図と同じように選択的に行うという方法になります。

 

 経絡ストレッチは筋肉に対して行うのではなく、経絡の走行を考えて経絡を伸ばすのが経絡ストレッチになり、結果的に筋肉もストレッチをされるので効果があると考えられます。

 

 経絡は臓腑と繋がっているものなので、経絡を短縮させたままだと臓腑の働きも低下をしてしまうので、正常な状態に戻すために、経絡に対して刺激を加える方法とも言えます。細かく言えば、動きに関係をすることなので、経絡ストレッチではなく、経筋ストレッチと言えますね。そのうち、経筋ストレッチという書籍が出てくるかもしれないですね。その方が一般の方は「筋」が入っていて分かりやすそうですし。

 

 ではどのように使い分けるかというと、通常のストレッチは筋肉を選択して行えるので、一つに対して強く作用を加えることが出来るのが利点です。一つの筋肉の動きが悪いようであれば、非常に効果を発揮するのは最初に説明したとおりですね。

 

 経絡ストレッチは筋を意識するのではなく、全体として伸ばしますが、身体の動きを考えたときには、一つの筋で動く訳ではなく、複数の筋肉が連携をして働いているので、複数の筋肉をまとめてストレッチさせるのに、経絡ストレッチは非常に有効です。

 

 そのため、身体の動きをつけるということを考えた場合に、短縮している筋が限定している場合には、通常のストレッチでいいのですが、基本的には経絡ストレッチを行って、身体の動きをつけてあげることが大切になります。

 

 部分を緩めるときには通常のストレッチ、全体を緩めるときには経絡ストレッチが有効です。使い方としては、経絡ストレッチをしてみて、伸びづらいところが限定されている場合は、通常のストレッチを加えて、柔軟性を得てから再度、経絡ストレッチを行うと効果が倍増していきます。

 

 経絡ストレッチが出来るようになるためには、経絡に対する知識、通常のストレッチが出来るようになるためには筋肉の知識が必要なので、まずは知識が大切になっていきます。

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