突き指はひっぱってはいけません

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 ボールや机に指をぶつけたときに突き指をしてしまうことがあると思いますが、指をひっぱってしまいたくなりますが、これは危険なことになります。

 突き指はぶつけたことによって関節の動きが強引に行われてしまうことであり、結果として関節構造を守っている靭帯の損傷に繋がってしまいます。よく捻挫と言われるのも、靭帯損傷になるので、怪我としては実は重大なものになります。

 

 関節は靭帯によって繋がれていて、余計な動きをしないように制限をしているものなのですが、捻挫によって靭帯を損傷してしまうと、関節構造を守れなくなってしまいます。捻挫にも程度があるので、注意が必要なのですが、ちょっと痛いという程度のものから、関節が不安定になってしまう状態のものまであるので、捻挫や突き指は素人判断では危険になってしまうことがあります。

 

 靭帯が部分的に切れているだけであれば、安静にすれば元通りになるのですが、そのまま動かしてしまったり、動きを強制してしまったりすると、靭帯が完全に断裂してしまうことがあります。

 

 完全に断裂してしまった靭帯はもとに戻ることがなく、体内に吸収されてしまい、二度と戻ってはこなくなります。靭帯が切れてなくなってしまったら、関節は構造として不安定になってしまうので、筋力によって補強をすることが必要になります。

 

 若いうちは、筋力も多くあるので、それほど気になることがないかもしれませんが、関節の不安定性が生じているようであれば、少しの動作でも関節や筋肉を障害しやすくなってしまうので、日常生活での危険性が増してしまいます。

 

 歳と共に筋力が低下をすると、関節の不安定性を支えられなくなってしまい、関節や筋肉の障害を引き起こしやすくなってしまうので、危険度はかなり高まっていきます。

 

 私も若い頃は捻挫や突き指をしたら引っ張ったりしていたのですが、その後遺症なのか、指によってはちょっとした力でも関節が変な方向に動きそうな感覚が生じ、その後に痛みが出ることがあるので、日常生活でも捻挫をしていることになります。

 

 捻挫や突き指をしてしったことにより、関節の位置が通常でなくなったためなのか、引っ張りたいという気持ちになってしまうことがありますが、靭帯にさらなる損傷を与えてしまうことがあるので、くれぐれも注意をしてもらいたいと思います。

 

 もしかしたら、そういった状態で関節を動かすというのは、微妙なずれを治す上では大切なのかもしれないのですが、リスクも高いものなので注意をしてもらいたいと思います。

 

 捻挫や突き指は軽い病と考えてしまいがちですが、靭帯が修復するまでは数か月かかるので、怪我をしてしまった場合は、長期で気を付けてもらいたいと思います。私も今だったら、かなり注意をするのですが、若い頃に注意をしなかったツケが年とともに感じています。

 

 捻挫や突き指でも鍼灸治療は効果があるのですが、痛みや腫れの軽減に対して効果があるということで靭帯がその場でくっつくということではないので、注意はしてもらいたいです。

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