柔整師と鍼灸師の資格の相性はいいか?

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 柔整師と鍼灸師はダブルライセンスで取得する人も多いですし、鍼灸師が働く場所として整骨院があるので、職場も重なることが多いですが、資格としての相性は非常にいいです。

 柔整師の業務は骨折・打撲・捻挫に対する処置なので、急性期の外傷に対して対処する資格で、急性期には固定することが必要になるので、包帯やテーピングのスキルが必要になります。最近では、急性期でも積極的なリハビリを行う方が予後はいいので、リハビリも行いますが、固定というスキルは非常に大切になります。

 

 関節の動きも判断しないといけないので、机上の解剖学の知識だけではなく、動作というのを意識しながら、感覚というスキルとして身についていきます。

 

 鍼灸師の業務は鍼灸を行うということしか定義をされていないのですが、現代医学で対応できないような疾患に対しての効果を期待できるので、慢性期や不定愁訴に対応出来るといえます。

 

 鍼灸でも急性期に対して治療を行って効果をあげることもできますが、治療をして終わりではなく、患者さんは治療だけを受け続けられる訳ではないので、固定に関する知識とスキルがあった方がいいです。

 

 鍼灸師でもテーピングや包帯のスキルをどこかで学べば柔整師と同じような力をつけることが出来るので、資格としてはいらないかもしれませんが、脱臼や骨折に関しては、学ぶところが少ないので、柔整師ならではの知識ですし、学ぶ価値は高いものだと思います。

 

 柔整師は急性期外傷に対する知識は学習するし、日々の業務の中に入っていますが、慢性疾患や不定愁訴に対する治療で考えると、自分で整体や東洋医学、カイロなどを学ぶ必要があるので、どこかで学んでいれば急性期だけではなく、慢性期などの疾患に対応することができます。

 

 柔整師・鍼灸師に限らずですが、テーピングはいろいろな所で講習が行われているので、学びやすいスキルの一つになるのですが、急性期・慢性期・不定愁訴の治療法を学ぶ場所となると、体系だったものが少ないので、資格を取得することで知識とスキルを手に入れるのが非常に簡単な方法になると思います。

 

 ただし、両方の資格を取得するとなると、それぞれ医療系国家資格になるので、学費が高いので、どちらかだけにする人も多いですね。学校によっては、卒業生は安くするような制度があるみたいですが、それでも半額以下になる訳ではないでしょうし、かなり高い学費になりますね。

 

 私は、最初はスポーツの対応を考えると柔整師の方がいいかと思ったのですが、スポーツ以外への広がりということを考えたときに、柔整師よりは鍼灸師の方が対応できる幅が広いと考えたので、鍼灸師のみの資格になります。もし、若くてお金があったら柔整師の資格取得も考えた可能性もありますが、多分、若くてお金があっても取得をしなかったと思います。

 

 外傷だけでも治療をされている柔整師の方はいて、本当に尊敬するべき対象ですが、私自身は、そういった方などの話を聞いても外傷だけではなく、他にもいろいろと見てみたいと思ってしまいました。多分、私自身が新しいものが好きで、いろいろと調べたり、知らないことを知るようになったりすることが楽しいですし、国を超えられる可能性がある方が興味を引きやすかったからだと思います。もちろん、資格は国を超えられない場合があるので、国によってはその国の資格を取得しないといけないのですが、広がる可能性があるとこが楽しいですね。

 

 柔整師と鍼灸師のダブルライセンスを取得している人はうらやましいとも思いますし、資格としてのスキルも急性と慢性に分けて考えることが出来るので、非常にいいことだと思うのですが、私の印象としては、ダブルライセンスの人はどちらかに頭が偏ることも多いと思います。

 

 鍼灸師から資格を取得して柔整師の資格を取得した人は鍼灸を使うために、柔整という資格をどのように使おうかと考えている人が多い傾向があり、急性期などの患者さんを柔整師で来てもらって、必要な方は鍼灸治療に勧めていくというのが多いような気がします。

 

 逆に柔整師から資格を取得して鍼灸師の資格を取得した人は柔整業務の中に鍼灸を取り入れるという考えになりやすい人が多い傾向があると思います。そこから先に鍼灸治療に勧めていくというのもあるのですが、鍼灸以外の治療なども取り入れる傾向が多いのかなと思います。

 

 こういった違いを生んでいく背景は、鍼灸を学ぼうとすると東洋医学を学んでいかないといけないのですが、現代医学を学んだ後だと、なかなか入りにくいのではないかと思います。

 

 現代医学でも多くの患者さんと接していて、身体についてどのように考えたらいいのかという悩みを持って、鍼灸を学ぼうとする場合だと、日々、説明できない症状が東洋医学で説明できているので、興味を持つことが多いように感じます。

 

 柔整師と鍼灸師という二つのライセンスを取る場合だと、鍼灸師を先に取得するか、柔整師を取得して数年、現場で経験をしてみてから柔整師の資格を取ると、東洋医学と現代医学の使い方のイメージが定着をしてやりやすいのではないかと思います。

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