治療院のマーケティング

Pocket

 治療院はお金を頂くところなので、ビジネスの考えは絶対に必要になるので、治療院のマーケティングを考えることが重要になります。

 Wikipediaを見てみると、マーケティングは、以下のように書かれています。

マーケティング(英: marketing)とは、企業などの組織が行うあらゆる活動のうち、「顧客が真に求める商品やサービスを作り、その情報を届け、顧客がその価値を効果的に得られるようにする」ための概念である。 また顧客のニーズを解明し、顧客価値を生み出すための経営哲学、戦略、仕組み、プロセスを指す。

 

 分かりにくいですかね。簡略化をしてしまうと、市場調査・広告・POPなどの作成がマーケティングを言えます。

 

 例えば、開業するときに、この辺りは高齢者も多いので治療を受けたい人が多いだろうと考えるのが市場調査で、治療院の看板やホーム―ページを作成するのが広告で、POPは院内に張る治療の説明になると言えます。

 

 なんだ、みんなやっていることではないかと思うでしょうが、マーケティングの重要なところが抜けてしまっています。さてさて、何のことか分からないという人も出てくるかのではないでしょうか?

 

 ここで考えてもらいたいのは、患者さんは治療を受けたいと考えていますが、鍼灸や整体、柔整などが受けたいのではなく、「身体の不調を改善したい」のがメインであり、やり方ではありません。何が伝えたいかと言うと、患者さんは治療者の「資格」を求めているのではなく、「改善」を求めています。

 

 当たり前だと思われるかもしれませんが、例えば、ぎっくり腰で痛みが強いのであれば、治療をして改善するのは非常に大切ですが、1回で完璧な治療をすることは難しいので、痛みが少し残ったとしても、症状を軽減できるコルセットなども渡されたら、治療に来ていない時間も改善をするので、「改善」の満足度があがりませんか?

 

 治療をして終わりではなく予後指導も大切だと言われますが、その後のことを考えてあげるのもマーケティングになります。

 

 治療院はいろいろなタイプがあり、町を歩いていればとにかくたくさんのお店がありますが、患者さんからしてみたら、その治療院は何が強いのかが分からなければ、広告をしていても意味がなくなります。

 

 マーケティングでは広告も大切だと書きましたが、分からない広告を出していたら、マーケティングとしては失敗ではないですか?

 

 広告については過去のブログでも触れています。

その広告は大丈夫ですか

 

 これは差別化と言われるので、差別化を行うためには、どういった人に対して治療を提供したいのかを絞っていくことが必要になります。例えば、誰でも何でも治療できるというのは、通っている人に取っては心強いですが、知らない人に取って見れば、本当かよ?と思われてしまうので、入り口が分かりやすい方がいいです。

 

 これを組み合わせていくと、一般的に高齢者を対象に考えるのであれば、裕福な人がいるのも事実でしょうが、収入で考えると年金が一般的になるので、企業に勤めている人などとは違い収入が高くないので、料金を下げることが必要ですし、料金を下げるのであれば、治療時間や内容を工夫しないといけなくなります。

 

 治療自体が決まっても、高齢者の場合は、身体能力の低下もあり、いろいろな所に痛みが出ることがあるので、治療で対応しきれない物に対しては、サポーターなどを使って、自分の手が出せないときまでを考えておくと、やるべきことが具体的になっていきませんか?

 

 これがマーケティングということになるので、広告を出すだけでは足らないことになります。もちろん、ホームページも大切ですが、ホームページを見るのが当たり前でなければ意味もなくなってしまいますね。

 

無料広告の仕方でGoogleマップについても書いています。

Googleマップに鍼灸院を登録しよう

 

 ここまで自分は考えたら治療院は大丈夫かと言えば、だめな場合があります。このダメになってしまうのがボトルネックと言われる現象です。ボトルネックとは、ボトルの細くなっているところは物が通過しにくくなるので、その通過しにくくなってしまうところを改善する必要があるということでよく使われる用語です。

 

 治療者のボトルネックになりやすいのは、診断と治療に時間がかかってしまえば、せっかくマーケティングが上手くいって患者さんが増えても、いつも治療してもらえないから他に行ってしまう原因になり、機会損失を招きます。機会損失は、例えば、ランチタイムにお弁当を売るのに、お弁当が作れていなければ、せっかく売り上げになるものを逃してしまうことを言います。

 

 診断と治療時間は開業する上でも大切なことなので、一度は考えてみるのがいいとおもいますよ。過去のブログにも書いています。

開業するために必要なこと

 

 マーケティングというと非常に難しい印象を持つ方がいるかもしれませんが、大切になるのは、いつも考えている一つ先まで考えるようにしていくと、マーケティングへの道が開けていけると思います。

 

 治療院の開業には治療だけではなく、経営者にならなければいけないので、いろいろな勉強が必要になってくると思います。他には資金や会計に関しても考えないといけないですね。

 

開業するときの資金計画についての参考ブログです。

治療院を開業するときの注意点

 

会計ということで収入と経費に対しての参考ブログです。

治療院の成績書

 

 開業は本当にやることが多いので、いろいろな知識が必要ですが、自分のやりたいように出来るという面では非常にやりがいがあることだと思いますが、漫然と運営していると、どんどんと低下をしていってしまうことが多いです。開業を考えている方は、このブログも読んでみて下さい。

腕があるのに患者が来ないという幻想

Pocket