鍼灸や東洋医学を調べていると、東洋医学研究所という名前を見かけることがありますが、一体どういう機関なのでしょうか？

　病院や学校の業務の一環として名前が付いていることもあるのですが、本当に東洋医学を研究しているところなのかは研究実績を見てみない限り分からないことが多いです。

　治療院でも東洋医学研究所という看板を一緒に掲げているところもありますが、自分の治療院を東洋医学研究所という別名を付けているだけのことがあるので、治療院単体で付いている東洋医学研究所の場合は実績が不明のことが多いです。

　学生のときには、何を意味しているのかわからなかったので、東洋医学研究所という名前が付いていると凄いのかなと思うことがあったのですが、仕事をするようになると近所の治療院の情報や働いていなくても同級生などが働いていることによって、いろいろな治療院の情報が入ってくるので、本当の研究所なのかそうでないのかは分かるようになってきました。

　何故、東洋医学研究所という名前を付けているのかと言えば、歴史と実績があるところは当たり前のように付けているのですが、それ以外のところだと、名前を付けた方が何となくすごく思われやすいという気持ちもあると思います。

　私も初めて見たときには、凄いところなのかなと思ったので一般の方からしたら、東洋医学を本当にやっているところではないかという印象を付けるのに十分ではないかと思います。

　研究所という名前については、研究施設がないと付けられない訳ではないので、勝手に命名しているところもあります。

　他の業界でもよくある手法の一つだと思いますが、「～会所属」「伝統」「オリジナル」などの名前が付けられていることが多いと思います。

　鍼灸院という単体だけだと何をしているのかイメージが付きにくいことがあるので、東洋医学を使っているところなので、全身治療などを行いますよという意味ぐらいに捉えておくのがいいのではないかと思います。

　もちろん、研究や治療実績がある場合もあるのですが、研究所などの名前が付いている治療院をホームページで見たときに、研究・治療実績が分からないので、看板だけではなく、ホームページでもしっかりと内容を書いておく方がより効果的ではないかと思います。

　よく分からない治療院でも芸能人の名前があれば、宣伝になるし信頼されやすいというのと同じような働きはあるのではないかと思います。

　芸能人が来院されているところは、芸能人のおっかけなどが来院されることがあるので、来院数は伸びやすい傾向にあるようですが、治療よりは芸能人との出会いや芸能人のゴシップ話を聞きたいという要望があることが多いので、注意をしないとトラブルに発展をしやすいです。

　芸能人のようになりたいということで美容系では芸能人が行っているところに人が集まる傾向もあるようですが、院内の情報管理を徹底しておかないとトラブルに発展をしやすいです。

　ニュースにもなっていますが、芸能人がプライベートを過ごしている様子や個人情報をネットに公開してしまって問題になることがあるので、有名な方が来ている場合には、個人情報の流出は通常の治療院以上に注意をした方がいいですね。

　東洋医学研究所という話から大分それてしまいましたが、治療院を継続して経営していく上では、いろいろなことを知って自分のやるべきこととやらないといけないことは何かをしっかりと見極めておかないといけないので、看板や情報については詳しい方がいいと思います。