このブログは「鍼師梅安」ですが、当たり前と思われるでしょうが、江戸時代の鍼灸師である仕掛人・藤枝梅安から名前を付けました。
ブログの名前は看板にもなるので、どんな名前にしようか1~2か月悩みました。覚えやすくて、イメージしやすいものがいいのでしょうが、ネーミングセンスがないので、人が知っていそうなところからつけることにしました。
東洋医学ということでは、張仲景(ちょうちゅうけい)や華佗(かだ)もいいのかもしれないですが、古典などに触れていないと、覚えられないし、イメージをしにくいのではないかと思って、断念しました。東洋医学を勉強していれば当たり前になるのかもしれないですが、鍼灸学校の同級生でも張仲景や華陀と言っても意味が分からないという人が多かったですしね。
華佗は『三国志演義』の中で曹操の治療をするのに登場をするので知っている人がいるかもしれませんが、それでも三国志に出てくるメインのキャラではないので、三国志好きな人でないと分からないですよね。私自身は三国志が好きなので、鍼灸学校で華佗の話しが出てきたときには、関係するのだと感動した覚えがありますが、心の内に留めておきました。
※華佗:後漢末の人。麻酔薬を使って手術を行っていたとされる。導引(どういん:運動療法)として五禽戯(ごきんぎ:動物の動きを真似たもの)を作ったとされる。『三国志』と『後漢書』に名前が見られる。
※張仲景:後漢末の人。官僚生活をしていたが、疫病によって親族が亡くなっていくことに心を痛め、医術を学び『傷寒論雑病論』(しょうかんざつびょうろん)という書籍としてまとめる。
『傷寒論』については、古典としてこちらのブログでまとめています。「東洋医学三大古典と東洋医学五大古典」
藤枝梅安であれば、すでに古いものになっていますが、どこかで聞くこともあるでしょうから、一般の人から東洋医学を学び始めた人にも覚えやすいのではないかと思いました。ただ、藤枝梅安という名前ではそのまま過ぎるので、どうやって省略するのかを考えたときに、藤枝だと普通の名前になってしまうので、珍しくイメージしやすいと思って「梅安」を使うことにしました。
梅安だけだと、ちょっと短い気もするし、名前を見ても藤枝梅安とすぐに結びつかない人の取っては、イメージがしにくくなるので、何を付けるかに悩みました。
東洋医学では長いし、鍼灸梅安や梅安鍼灸もいいのですが、名詞が二つなので、単語の羅列に感じられてしまい、却下にしました。却下にしたのですが、なかなかいい名前が浮かばないので、呼び名や文字数、見た目としては梅安鍼灸が捨てられなくて状態が続いていたのですが、やはり違和感が強いので泣く泣く却下になりました。
ブログの中では何を書くのかを考えたときに、東洋医学の考えが中心になるのですが、鍼灸がやはりメインなので、鍼灸をどうしても入れたかったので、鍼灸師梅安にしようと思ったのですが、ちょっと長いという印象がありました。
5文字だから長い訳ではないのですが、音としても言いにくいので、1文字をどうしても削りたいと思っていました。削るも何も鍼灸師は鍼灸師だし削れないなという思いで数日か数週間、悩んでいたと思います。
悩んでいるときって、ポンと解決策がなかなか出てこないのですが、悩み続けていると、意外と単純なところがあるのに気づくのが分かりました。何が分かったかといえば、藤枝梅安とくれば鍼。灸を思い浮かぶ人はまずいないでしょうし、鍼灸師という国家資格もはり師・きゅう師と分かれているので、「灸」を捨ててしまえばいいというのに気づきました。
鍼灸師としては灸を捨てたくはなかったのですが、「鍼師梅安」であれば、職業と名前になり、名詞が二つでもその人の職業という意味になるので、意味としても感覚的にもぴったりだったので、「鍼師梅安」という名前で決定することにしました。
ブログの内容を考えるよりも、ブログ名を考える方に時間がかかっていましたね。スマホのメモに思いつくブログ名を何個も書いては消して、数日後に見て、消して書いてというのを繰り返していました。
たかが名前ですが、一回で覚えてもらいやすい名前を決定するのに非常に時間がかかりました。
名前は思いつきでつけるのもいいのですが、覚えにくいしイメージをしにくいしということになってしまえば、名前を変えないといけなくなるので、不便なことが多いものなります。
治療院でも名前をつけるときに悩むことがあると思いますが、シンプルな方が患者さんも覚えやすくて便利だと思います。
企業をして自分の治療院だから好きにつけたいという気持ちも分かるのですが、周りでも治療院や会社名を凝った物にしたので、領収書などを書いてもらうときにすぐに伝わらないので、その都度、名刺を渡して書いてもらっていても、間違えられてしまうことがあるみたいですね。
Simple is bestと言われますが、治療も含めて物事はシンプルの方がいいのではないかと思います。