私は経穴の名前や効果の特徴があるので面白いと感じていたので勉強が辛いとは思いませんでしたが、同級生の中には覚えるだけなので非常に辛いという話をしていました。
学生時代は、経絡毎に経穴を一つ一つ言って覚えていったので縦のラインで覚えていたのですが、最近に気づいたのは順番で言うのはかなり難しくなったと思いました。勉強は最初から初めて最後までいくもので、最初の方は集中力もあるので覚えやすいので、肺経・大腸経は今でもスムーズに出てくるのですが、中盤から後半は順番でちゃんと出てこなくなっています。
治療の中では、縦のラインで考えながら行うというよりは、使うツボを考えてから触診に入ることが多いので、前腕、上腕、下腿というパーツ毎に見ることが多いので、ラインがどこで違うかというのが中心になるので、順番という概念がだんだん抜けていきますね。
経絡がどっちから始まるかというのは治療の中で使うのであれば重要にもなるのでしょうが、私は経絡方向をあまり考えて治療をしていないので、どっちの方向に流れているのかが一瞬分らなくなりますね。
経絡を体感するのには響きがありますが、響きでは経絡の通りに響くこともありますが、経絡と関係なく響くことがあるし、響きと治療効果が一致をしないこともあるので、治療の中では走行する方向を重視しなくなっていったのだと思います。響きに関しては「鍼のひびきとは?」を参照してください。
古典文献を見てみると、順番で説明をしていることもあるのですが、身体のパーツ毎に書かれている場合がありますね。知識の学習をメインとするのであれば、順番で覚えていくのが大切になるのでしょうが、実技として経穴を身に付けるのではパーツ毎に方が理解しやすいので、両方の記載の仕方があるのでしょうね。
経穴の勉強では学生時代は教科書を中心に学習をして、効果や使い方は、他の一般書籍で勉強をしていました。教科書を見ていても、経穴の使い方はあまり書いていないので、覚えるのにはいいのでしょうが、使っていくための知識としてはあまり有用ではなかったですね。
最近は、経穴に関する書籍がいろいろ出ているので目移りしてしまうのですが、大きい物だと持ち歩いたり、見たりするのに不便なので、コンパクトなタイプがいいですね。
コンパクトなものだけど知識が多く詰まっていて、カラーの『ツボ単』が最近は気に入っています。
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最初はどこで見たのかは覚えていないのですが、雑誌の広告か、ネットでたまたま見つけたのかなと思いますが、見てみないとどういうのか分からないので買えないなとずっと思ったままだったのですが、失敗だったら仕方がないかなと思い、購入してみたら思っていたよりもよかったですよ。
経穴の順番だけではなく、パーツ毎にも見ることができるし、中医学の穴性だけではなく、筋肉や神経も載せられているので、学生の人にもいいでしょうし、臨床に出ている人にも使いやすい書籍になっています。
部位ごとの記載では、他の経絡との位置関係が見やすいように何点かの資料になっているので、実際に取穴をするときに、他の経絡も意識することができるので、取穴でのミスが起きにくいですね。部位ごとの資料がある書籍は何冊もあるのですが、複数で載せられているのが少なくて、この方向から見てみたいというのが出てくるので、痒いところに手が届く感じがしますね。
経絡ごとの記載もあるのですが、断面図も載せられているので、解剖学的知識もだんだんと身に付くようになるので、ただ体表解剖や経穴を学ぶよりは実地に近い形で学習をできますね。
体表解剖は骨だけではなく筋肉に関して書かれているので、経穴の下の構造がどうなっているのかがイメージがつくというのは、実際に鍼を刺入する上では何にぶつかるのかというのはリスク管理も含めて非常に大切なことなのでイメージ力がつきますね。
経穴の名前の由来や病気などのちょっとした情報も載っているので、情報量は本当に多いですね。値段は4000円弱なので、ほどほどいい値段がするのですが、解剖学・経穴を学ぼうとすると何冊か買わないといけないので、安いと思います。
本は何冊も見てみることも大切なのですが、1冊を決めて徹底的に学習するのも効果が高いので、1冊を選ぶのであれば、『ツボ単』でいいですよ。他にも経穴を学ぶのによいかもという書籍があるのですが、値段がそこそこするので、どうしても勉強をしたいときに購入するのがいいですね。