治療家が毎日するべきこと

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 治療家が毎日しなければいけないのは、患者さんの治療に対しての反省と勉強になるのですが、それだけではなく重要な点が一つあります。

 治療家ということを考える前に、他の仕事で考えてみます。

 

 料理人がいたとしたら鍼灸師と同じように技術職と考えることができ、自分のスキルが上がっていくことによって、出来ることが増えていき、結果も出せるようになる仕事の一つだと思います。

 

 料理人も旬の食材などの学習をするだけでなく、料理の手順などを考えることも大切ですが、料理人が毎日するべきことに入るのは、器具のメンテナンスになります。フライパンや鍋、包丁の手入れが必要になります。

 

 道具は調理するたびに洗うのはもちろんですが、包丁であれば切れ味が落ちてしまえば、料理にも影響をするので、仕事が終わった後に、包丁を洗った後に砥ぐこともあるようです。

 

 こういった日々の積み重ねが結果として出てくるのは、治療家も同じになるのですが、何を砥ぐことが必要なのでしょうか。

 

 治療家に取っての包丁と言えるのは、手になるので、手のメンテナンスを考えていくのが重要になります。手のメンテナンスと言っても何をすればいいのか思い浮かばないという人も多いと思いますが、使ったところは、ストレッチや温めたり、冷やしたりすることで、血流の改善を行うので、毎日、手に時間をかけてあげる必要があります。

 

 治療の前に手のストレッチなどはすると思いますが、治療後に行っていますか?

 

 ついついおろそかになってしまうと、治療後は筋肉もよく使っているので、筋肉が硬くなってしまっているので、ストレッチなどでほぐさないと、次の日に疲労を持ちこしてしまいます。

 

 疲労を持ちこしてしまえば、手が十分に動かすことが出来なくなってしまいます。治療家は知識・経験を手に乗せて仕事をしているので、治療を行う手という出口が悪ければ、入口をしっかりしていても、結果としてつながらないので、結果に結びづらくなります。

 

 爪は気にするという人は多いですが、手のストレッチを重視するという人には、なかなかお会いしないので、長い治療家人生を歩むのであれば、手に注意を払っておくのが重要になります。

 

 本当に細かくストレッチをしようとすると、手の筋肉は細かいので時間がかかることが多いのですが、大まかにストレッチをするだけでも効果がみられるので、日々のメンテナンスとして行わないと、手が劣化をしてしまいます。

 

 例えば、先ほどは料理人ということで話をしましたが、料理人が包丁を何年も砥がなかったら、切れ味が悪くなってしまい、素材の力を失うことになってしまいます。

 

 身体は平面ではなく、曲面で成り立っているので、曲面にぴったりと吸い付く手を作るためにも手の柔軟性は大切になります。

 

 手の冷えが生じやすい人、手汗をかきやすい人も手のストレッチを普段から行っていると、冷え・手汗が軽減をしていくことが多いので、手が気になる人は余計に手に時間をかける必要があります。

 

 もちろん、手は体幹からつながっているものですし、臓腑経絡の働きが関係をしているので、身体全体のケアをしておくのが重要です。どんなに手が柔らかくても、身体が硬ければ、手を伸ばすこともできないので、手だけではなく、身体のケアをしておくことが大切になります。

 

 そう考えると治療家は、治療をしているだけではなく、治療後は治療内容の復習と予習をして、自分の身体のメンテナンスをしないといけないので、非常に忙しいことになるのですが、皆さんはいかがでしょうか?

 

 私は、ほどほどです。やならければいけないのは分かってはいますが、あまりにも疲れている場合は、手が回らないことがあるので、ケアを怠ってしまうことがありますが、そういったときには、その後に入念にするように気をつけています。

 

 皆さんは武器である手と身体のケアをしていますか?

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