鍼灸の挑戦

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 今日は『鍼灸の挑戦』という書籍を紹介したいと思います。

 この書籍は、元共同通信編集委員の松田博公さんが、5年を掛けて、北海道から九州の鍼灸師・医師を尋ねた内容がまとめられています。流派で有名な先生方も網羅されているので、様々な書籍や雑誌を読んでいる人に取ってみればお馴染みの名前が多く出てくると思います。

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 鍼灸についての勉強をし始めたばかりの人に取っては知らない人・知らないことばかりで、勉強にならないのではないかと思う人がいるかもしれませんが、もともと鍼灸医療を紹介するために書かれている書籍なので、知識がない人でも面白く読めるようになっています。

 

 鍼灸の勉強をし始めたばかりだと、どうやって治療をしていこうか悩む前に、どうやって治療をすればいいのか見当がつかないというのは当然だと思いますし、鍼灸師であれば全ての人が通る道ですが、その先には何があるのかを考えたときに、漫然とよくなっていくのではないかと考えるよりは、具体的な物が目の前にあった方が到達点をイメージしやすいので、日本中のいろいろな先生が乗せられているこの書籍はお勧めですね。

 

 鍼灸師として仕事をしていくようになった人でも、自分の治療スタイルが確立すると、そこで満足をしてしまう人がいるかもしれませんが、治療で治せるような鍼灸師になるためには、弛まない努力が必要にもなるので、治せるようになっている人・治せるようになることを目指している人がいるというのは、治療をもう一度、勉強しようとするきっかけになるものでもあるので、鍼灸師の自己啓発書としてもいいと思います。

 

 治療をするようになると、どういったやり方が正解なのかが分からなくなることが多いですが、治療においては完全な正解はなく、自分で正解を見つけていかなければいけないものなので、いろいろな人のやり方や考え方を見ておくと参考になることが多いですね。

 

 書籍を読んでいくと、こんな考え方があるのか、こんなやり方があるのかという参考が得られるだけでも、治療の中では非常に重要な内容になると思います。

 

 治療だけではなく、書籍の中には研究についての話しや世界での鍼灸事情についても少し触れられているので、鍼灸に対する知識は広がりやすいですね。安心して下さい。研究などと言っても、最初に書いたように“分かりやすく”書かれているので、眠たくなることはなく、読み進められると思います。

 

 コラムでは治療に使うツボの話しなども出てきているので、この書籍を読むと自然と東洋医学についての知識が深くなると思います。

 

 この本で出てきて気になった先生や内容については、自分で調べていけば、自分の治療内容にプラスになることが多いでしょうし、治療の助けになることが多いと思います。

 

 気づいたらこの書籍が出版されてから10年は経過しているので、習いたいと思った先生でも習えないという状況があるかもしれませんが、その系統の先生や弟子、団体が残っていることが多いので、勉強するきっかけにいいですね。

 

 私が読んだのは、出版されてからそれほど時間が経っていない頃ですが、その時の私自身は知識が少なかったのにも関わらず、楽しく読めたという記憶があります。

 

 1、2度は読んだと思うのですが、文章を書いてみて、もう一度、読んでみようかなと思っているところです。

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