妊婦は風邪を引いたときに薬を飲んでしまうと、薬の成分が血中にいき、それが胎児に影響を与えてしまうので、妊婦の服薬には注意が必要になってきます。
一番は、風邪をひかないことがいいのですが、妊娠は10か月という約1年間続くことなので、1年間体調を崩さないで過ごすって、実はかなり大変にもなりますよね。妊娠していない状態でも1年間というのは長い期間ですし、その間に風邪をひかないようにするのは大変なことなのに、胎児を抱えて、身体もどんどんと動かしにくくなる中での体調管理なので、結構な大変さになります。
風邪をひかないようにするためには、しっかりと栄養補給をし、睡眠をしっかりと取って、休むことが大切になりますが、栄養の補給をしても胎児にも栄養を取られますし、睡眠をしっかりと取ろうと思っても、妊娠が進んでお腹が大きくなってくると、腹部を圧迫されてくるので、苦しくも感じますし、寝返りをしようとしてもお腹が大きくて動きにくくもなるので、質の高い睡眠がとれなくなってきます。
これだけの状況でも、風邪をひかずに生活をし続けるのは、注意をしても難しいところなので、日々のメンテナンスをしっかりと行うことが大切になります。
日々のメンテナンスや治療では、最初に書いたように血流に乗って、胎児に影響が出てしまうので、摂取する物は注意が必要になります。
こういった状況のときには、鍼灸は刺激量に注意をすれば副作用も少ないものなので、妊婦の日々のメンテナンスには鍼灸治療が適していると思います。妊婦になると、寝ているときも胎児という荷物を抱いたままなので、腰痛・肩コリも発生しやすいので、そういった痛みに対する対処も鍼灸で行えるので、メンテナンスとして鍼灸を取り入れると、出産まで楽に過ごすことができます。
胎児が大きくなってくると、お腹が張りやすくもなるので、鍼灸などで継続した治療を行っていくと、お腹の張りも軽減されるので、妊婦の治療に鍼灸は合っていると思います。お腹の張りに関しては、こちらも参考にしてください。
風邪をひいたときには、頚~背部にかけての違和感が生じることも多いですが、この風邪による背部の不快感に対しては吸角が効果的なので、吸角を用いた治療を行うと、風邪だけではなく、不快感もすっきりすることが多いです。
鍼灸でいろいろ対処していくことは出来るのですが、高熱が発生してあまりにも長く続くようであれば、何かの感染も隠れていることがあるので、病院で一度、検査をしておく方が安心です。
咳もひどくなってくると、辛い症状の一つで、鍼灸治療で対応することはありますが、妊婦の方の場合は、注意が必要な症状の一つになります。咳をするときは、腹圧が高まってしまうので、流産リスクが高まるおそれがあるので、咳も続くようであれば、早めに病院を受診しておくのがいいと思います。
もちろん、妊婦検診で病院に定期的に行くので、そういった諸症状に対しても対処をしやすいとは思うのですが、風邪は突然に始まり悪化をしていくので、体調が悪い状態が続くようであれば、検診を待たずに病院を受診する方がいいと思います。
病院を受診しても、待ち時間が長く体力が消耗してしまうことがあるので、動けなくなる前に病院に行く方が、待ち時間で悪化することもないので、余裕を持った行動を心がけることが大切ですね。
妊婦の方は、胎児が大きくなると血流も阻害されるので、足がつりやすくなる人が多くなりますが、治療も胎児がいるので、刺激量には注意をした方がいいです。
妊娠する前は鍼灸の刺激に鈍感だった人でも、妊婦になると刺激に関して非常に敏感になって、響きなどもよく感じることが多いので、治療中も身体の状態を確認しながら治療を行うのが大切になります。
上背部に知熱灸などを行うと、すっきりもしやすいので、妊婦の風邪に対する治療には効果的なのですが、熱を加える治療方法のために、のぼせやすくなっている場合は、知熱灸でものぼせて辛くなってしまうことがあるので、様子をみながら治療を加えていくことが重要になります。
妊婦の健康が胎児の健康にも直結するので、体調に注意をして妊娠期間を過してもらいたいと思います。