ツボの効果の根拠はある

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 鍼灸師であれば何度もされる質問に「痩せるのにどのツボがいいの?」というようなのがありますが、その質問と全く逆の質問の「ツボって効果があるの?」もよくされることが多いです。

 ツボの効果の根拠は今まで使ってきた歴史になるので、ツボの効果はあるし、多岐に渡ると言えます。ツボの効果については、こういう症状に対して使ったら効果があったよというように2000年近くの間、書籍としてまとめられてきているので、ツボの効果は覚えられないぐらい多いです。

 

 もちろん、完全な解答がある訳ではないので、歴史を経ている間に、効果が何度も見られたものが書き残されているのですが、それでも今まで出版された書籍も多く、ツボの効果については多すぎるぐらいになります。

 

 ツボの効果についての根拠があるのかを尋ねてくる人は、現代医学的な根拠を求めてくることがありますが、2000年の歴史について現代の科学で全て解明できるかと言えば、まだまだ科学の発達が足らないので、完全な検証をすることが出来ない状態です。

 

 これだけ科学が発達しているのだから、分かるはずではないかと思う人もいるでしょうが、人間についてはDNAなどで出来ているというのが分かっていても、それが連携をして人の生命を成り立たせている状態については、未だ解明できていません。

 

 そういった中で、身体に鍼が触れたらどのような経路をたどって効果が出るのかを確認しようとした場合に、身体は電気刺激で成立っているので、鍼をされたという刺激が電気として伝わっていくのを辿っていけば分かると思う人もいるかもしれませんが、身体には絶えず、電気が流れていて情報を伝えている状況なので、それが本当に鍼だけの効果なのか、それとも環境の変化なのか、気分の変化なのかを分けていくことが出来ません。

 

 それだけ、人の身体の情報伝達については大まかには分かっていても、確実にどういったルートでどのように働きかけるかというのは分かっていないことが多いので、ツボの効果を現代医学的に調べるというのは非常に難しい問題になります。

 

 ツボに刺激をしたら痛みが変わったというのであれば、ツボの効果というように考えることが出来るのですが、個人差やツボを選ぶ技術差、相性というのが存在するので、100%再現性を持ったことを行うというのは、ほぼ無理な状況です。

 

 例えば対人関係において成功する根拠がないですが、相手を敬い、丁寧に話しをするというのは、ほとんどの場合においては正解になることですが、ツボの効果も同じように、ある程度の方向性というのが決まっています。

 

 その理論的な根拠に関しては現代科学・医学によって成り立っているものではありませんが、昔から残されている書籍という時代に根拠を求めていくことが出来ます。もし、ツボの効果についての根拠も弱く、実際に効果がないものであれば、とっくになくなっているものですし、今後にも続いていくものではなくってしまいます。

 

 鍼灸師であれば、治療でツボを使うのは当たり前なので、このツボは好きだし効果があるなという感想を持っている場合がありますが、一般の人からしたら、馴染みがないものになるので、ツボの効果についての根拠に疑問を持つこともあるでしょうね。

 

 現代医学・科学は発達を続けているもので、人間に対する研究も行われ続けているので、いつかはツボの効果の根拠が現代医学・科学で解明するときがくるのかもしれませんが、その状況になるには、まだまだ長い年月が必要になると思います。

 

 私が死ぬまでに現代医学・科学で根拠が出来るとは思っていないですし、次の世代でも難しいと思っていますが、いつかは解明されるときがくるのかもしれないですね。そういった状況になったら鍼灸師という存在はいるのでしょうかね?

 

 ツボの効果と刺激量が分かれば、自分で行える器具で出来るという状況にもなりそうですが、ツボをしっかりと選んで触るというのには技術が必要なので、その点をカバーできるような器具も必要になりそうですね。

 

 ツボ発見マシーンでも出てこないといけないですが、家庭に一台という状況になるには小型化が必要でしょうし、そういった世界になるには、もっと長い年月が必要になると思いますね。

 

 ツボを使った治療では人と人との触れあいも出てくるので、効果が倍増になることもあるでしょうが、そういったものを除去したときに、どのぐらいの治療効果が残るのかも分からないですね。

 

 患者さんと長い付き合いになると、鍼灸という治療の中において話した会話の「一言」がその患者さんを救う場合もあるので、そういった触れあいがなくなってしまうのは少し寂しいとも思いますね。

 

 もちろん、普段の生活の中でも、人に対して一言で救える場合もあれば、傷つけてしまうことがあるので、話すというのは本当に難しくて注意が必要なものだと思います。ツボの話しから鍼灸師は生き残るのかという話しにもなってしまいましたが、たまにはこんなことも考えています。

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