治療が上手くなるために必要なこと

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 治療家になるということは治療が上手くなりたいと思うのが当然ですし、そのために勉強をしていると思いますが、上手くなるために必要なことがあります。

 治療が上手くなるためには、身体に対する知識・技術がないと上手くならないので、どちらも必要なことなのですが、治療自体は、知識・技術だけで決まるのではなく、全体として評価をされます。

 

 治療全体として考えたときに、自分一人で考え続けていると、限界もきやすいので、治療が上手くなるためには、治療を受けることも必要になります。

 

 治療は知っている先生の方が気楽に受けられるのですが、治療が上手くなるためには、人間関係が構築されていない知らない先生の方が上手くなるためのきっかけが隠れています。

 

 気軽に受けられる人というのは自分と同じような意見を持っていることが多いので、もちろん、参考になることも多いのですが、自分でも考えていれば到達できることも多くあるでしょうし、普段から話している人であれば、既に刺激を受けてしまっているので、新しく取り入れるというのが少ないし、気付きも少ないと思います。

 

 知らない人であれば、どんな治療をするのかも不明なことがあるので、患者さんと同じように不安な気持ちになることがあるでしょうし、その不安が何によって解消されるのかに注目すると、治療全体の上手さが作れることがあります。

 

 治療が上手くなるための知識は現代医学・東洋医学を使うことが多いですが、その他の物であっても知識を学ぶことは誰にでも出来ても、治療が上手いのとはまた別になるので、知識だけでは治療が上手くなることはありません。

 

 知識だけで上手くなるのであれば、東洋医学を研究している人の方が上手いと言えるでしょうが、研究をしている人たちは治療が苦手な傾向もあります。例えば、料理の書籍を研究している人は知識としては非常に多いでしょうが、ある物でテキパキと料理をするための勉強をしている訳でもないし、飲食店を経営するために研究をしている訳ではないので、研究者であって知識があるというのは上手さとは関係がないと言えます。

 

 治療が上手くなるためには研究者である必要があるのですが、その研究の仕方は知識を学ぶのはもちろんですが、自分の技術と相手の身体を合わせて、どのように変化をさせられていくのかを研究していくのが治療の上手くなるためには重要になります。

 

 治療が上手くなるためには人の治療を受けることも大切になるというのは先ほども書きましたが、一番、上手くなるには目の前の状況をしっかりと見て、身体の変化を見逃さないようにすることが重要になります。

 

 治療が上手い人は、思いついたように次々と知識と治療を展開していくことが多いですが、将棋のように何通りもの状況を考えていて、こうなったらどうなるはずだという過程を自分のイメージとして持っていることによって、次々と新しい手を考えることができます

 

 治療の上手さは治療方針や手順、内容についての上手さがあるのはもちろんなのですが、人と人との触れ合いが治療においては大切になるので、コミュニケーションや気配りというのも治療の上手さに取っては大切な要素になると思います。

 

 例えば、どんなに美味しい食事を提供してくれるところでも対応が酷ければ、二度と行かないと感じることも多いでしょうし、とてつもなく丁寧である必要はないですが、最低限の気配りというのは大切になります。

 

 最低限の気配りというのは、自分が治療をしているだけでは気づかないことが多いので、人の治療を受けたり、接遇を受けたりしているときに、この言い方や対応は気持ちがよいかどうかを考えながら過ごすことによって身に付くものになります。

 

 治療家の中で気配りをしやすいのはタオルワークがあるので、美容鍼灸の中ではタオルワークについても練習するところもあるようです。

 

 治療をしている側は動いているのであまり感じないのですが、治療を受けるのにベッドに長い時間、横になっていると、寒くない気温でも、肌寒さを感じることが多いので、自分が治療する環境で、患者さんと同じぐらいの衣服になってみて、ベッドに横になるとわかると思います。

 

 足先と肩周りは寒さを感じやすいところでもあるので、その部分をしっかりタオルでくるんであげると、寒いという感覚が減ることが多いので、患者さんが横になったら、足先と肩周りにはしっかりとタオルをかけることはするのがいいですね。

 

 治療をしていて、身体をいろいろと触ろうとするとタオルが邪魔になることが多いですが、タオルを取ってしまえば寒さが出てきてしまうので、本当にちょっとしたことですが、タオルがかかっているかは注意をするのがいいですね。

 

 話し方も患者さんの気持ちにならないと分からないことが多いので、やはり身の回りで治療を受けるよりは、知らない人の治療を受けて何を感じたのかを考えておくのは治療が上手くなるためには大切なことだと思います。

 

 治療が上手くなるためには、一つの方法だけというのではないので、日々の生活の中でも注意をして、治療について考えるのがいいです。私も治療が上手いと思っている訳ではなく、日々、勉強が必要だと感じているので、知らない治療室に自分が受けに行ってみて、自分に足らないところは吸収するようにしています。

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