顔で気になるのは、シワだけではなく、シミも気になるものでしょうから、どうしたらシミが消えるのかと考えることは多いのではないかと思いますので、鍼灸でシミがどう変わるのかについて考えてみたいと思います。
シミはメラニン色素が沈着して出来る薄黒い斑点のことで、加齢と関係があると言われています。シミと思ってしまうもので、肝斑（かんぱん）という物がありますが、これは頬の骨の下付近に左右対象に大き目に出てきますが、30～40代の女性に発症することが多いです。
肝斑に関しては、ホルモン、ストレス、紫外線の影響によって生じると言われていますが、はっきりとした原因が分かってはいないので、治療の効果が出るのかは判断するのが難しいので、皮膚科で相談をしていくことがいいと思います。
東洋医学の考え方では、シミも肝斑も気血津液の流れが悪くなってしまったことによって生じる色の悪さということなので、治療方針を考えて治療を行っていくことが出来ますが、劇的な改善をしていくのは難しいものではないかと思います。
もちろん、継続して治療を続けていくことによってシミが減ってきたというのはよくあることなので、効果はあるとも言えるのですが、どのぐらいの期間で治療をすればいいのかというと明確に答えるのは難しいかなと思います。
治療をしている体験からすると、シミは段々と見えにくくなったり、消失したりすることがありますが、完全に消失するというのは稀ではないかなと言う感想です。治療のイメージとしては、シミがあるところに施術を行うことで皮膚の再生を図っていき、改善をしていくというのが一般的ですが、それとは別に東洋医学的な体調を考えて施術を行っていくことで、治療効果を高めることも多いです。
自宅でのスキンケアはいろいろな商品が出ていますが、人のよって肌の調子も変わってくるものなので、自分の身体にあった物を選ぶ必要があるので、慎重に選ぶ方がいいと思います。
鍼灸で対処をするのであれば、円皮鍼（えんぴしん）というシール状の鍼は持続的に刺激を出来るのでお勧めの方法の一つですね。円皮鍼は、シールに鍼がついている構造ですが、鍼がついていないタイプの物であれば扱いやすいので、シミがあるところに添付をしておくと持続的な刺激になるので、便利な道具だと思います。
円皮鍼のシールは医療用になっているので、肌の状態が悪い人にも用いられるようになっているので、肌荒れは起こしにくいようになっていますが、長い間添付をすると、荒れてしまう人もいるでしょうから、様子を見ながら使っていくのがいいと思います。
東洋医学の考え方だと、顔面部と関係するのは、五行の分類表から考えると心、頭顔面部に気血を送る働きは脾、髄海（ずいかい）とういう脳・顔面部に関係をするのは腎、気血の循環不全を生じるのは、肝や肺を考えていくことが出来るのですが、東洋医学を勉強していないと状態を鑑別するのは少し難しいかと思います。
単純に考えるのであれば、不眠が続いていて不安感もあるようだと心、食欲不振や軟便があるようなら脾、腰膝のだるさや耳鳴りがあるようなら腎、ストレスが強いなら肝、咳が出やすく風邪（かぜ）をひきやすいなら肺と考えておくと、少しは体調管理に対する対処も出来ると思いますね。
シミや肝斑は最終的には気血の循環不全によって生じていると考えていくので、局所への施術を行っていくと効果があると言えるのですが、鍼だけではなく、お灸などの温める治療も効果が出やすい治療の一つだと思います。
例えば、体表部でシミのように色が悪いところにお灸をしていくと、お灸をした直後から色の悪さが改善をしていくことがあるので、顔面部にもお灸を用いていくことが出来るのですが、鍼灸師でも顔面部のお灸は慣れと技術が必要な物なので、一般の方だったら、ホットタオルを顔に置くのもいいと思いますね。
そう考えると顔の血色をよくすることが大切になると言えるので、顔面の刮痧もいいでしょうが、刮痧は刺激が強くなってしまう可能性があるので、力加減には注意をしないといけないです。
私は自分の顔を見てみるとシミは若い時よりは出来てきているなと思いますが、自分で鍼灸をする顔面部よりも、自分でやっていない肩上部の方がシミは多いような気がしています。どちらも日には当たるところなので、違いはないでしょうが、顔面部の方が日光にも良く当たっているので、鍼灸の刺激がよかったとも考えることもできますかね。
ただ、顔面部は経脈の流注もしっかりとしていて、気血の流れがいいところと言われているので、気血の流れる量の違いで、顔面部の方が出来にくいし、改善しやすいと言えるのかもしれないですね。他にもこんなブログを書いています。