取穴の仕方

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 鍼灸や手技でツボを使って治療するときに、ツボを探さないといけないので、ツボを取るという取穴が重要になります。

 取穴と言うと書籍に書いてあるツボを探す必要があるのですが、骨度法を覚えていないと、正確なツボの位置を探すことが出来ないので、骨度法をしっかりと覚えて、相手の身体で骨度を見ていくことが必要になります。

 

 骨度を探す際には、体表の指標と言える体表から触れやすいランドマークに触れられる必要があるので、体表をどれだけ触って、骨や筋肉を理解しているのかが重要になります。内果や外果であれば、体表からすぐに見えるところなので難しくはないでしょうが、大転子や恥骨結合などは、なかなか触れにくいところで、体表を触り始めてすぐだと、迷ってしまうことが多い場所になると思います。

 

 体表指標と骨度がしっかりと頭と手に入ったら、今度は、経絡の流注をしっかりと覚えておかないと、経絡の流注から脱線をしてしまうので、大きな関節部で分かりやすい経穴は経絡の線を出す指標として覚えておくことが大切になります。

 

 骨度と経絡の走行をしっかりと頭に入れたら、実際に取穴に入るのですが、取穴をする際に簡便なのは、骨度を使って、位置を推測する方法です。たまに同身寸で下からだったり、上からだったり計測をしている人がいるのですが、それで経穴の位置を探そうとすると大きくずれることが多いです。

 

 例えば、漏谷を取穴しようとした場合は、脛骨内側顆下縁から内果尖までは13寸で、漏谷は内果尖の上6寸となっている場合に、脛骨内側顆下縁と内果尖端までを触れて、半分にすると、6.5寸になるので、そこから少し下がったところを漏谷と判断すれば、経穴を探す時間が短くなります。これを同身寸で探そうとすると、4横指が3寸なので、両手を置いて計測をすることになりますが、骨度の位置とかなり変わってしまうので、指標と近い場合は、同身寸で探し、片手で足りなくなる場合は、骨度で探すようにすると、取穴で大きなずれが生じなくなると思います。

 

 場所が大まかに分かったら、どこにツボがあるのかを探す必要がありますが、数㎜から数㎝の幅で考えることが多いのではないかと思います。この違いは取穴をする人の違いによってもあると思うので、自分が理想とする方がいるのであれば、その方の考え方の中からツボを探すようにするのがいいと思います。

 

 理想とする方がいないのであれば、自分で探さなければいけないので、ツボの反応を診ながら場所を決定することが出来ます。例えば、圧痛や脈診をしておいて、大まかな場所から陥凹や硬結を触れてみて、変化が一番出るところを使うようにしていくと、自分なりの取穴法が完成するのではないかと思います。

 

 身体の反応は人のよって違うので、患者さんによっても変わることがあるでしょうし、その日の体調によっても変化をする可能性があるということは覚えておいてもいいのではないかと思います。

 

 私は陥凹を指標として探すことが多いので、大まかな場所が決まったら、その付近を指先で擦ってみて、一番陥凹したところを経穴とすることが多いです。

 

 たまに、下に線維状の硬結があるときがあるので、場合によっては線維状の硬結を指標として決定することがあります。どちらの方法の方が優れているかというのは私には分かりませんが、患者さんの身体の反応を診ながら、場所を決定していくことが多いです。

 

 普段からよく使うような場所だと、このようなトライ&エラーを繰り返しているので、自分なりの位置というのが決まってくるので、そこから反応を診ながら変化をさせるパターンというのが決定してくると思います。

 

 取穴においての正解は、症状や身体の状態が変化をするという点のみになるので、いくら情報と知っていても、使えなければ意味が無くなってしまうので、何度も挑戦をして、自分で決定をしていくことが重要だと思います。

 

 私もそうなのですが、治療に慣れてくると漫然に取穴をして鍼や灸の刺激の仕方によって変えていくこともありますが、正確に取れていれば、それだけでも大きく変化をするはずなので、取穴に拘るようにすることが大切だなと思っています。

 

 鍼を刺入するのに、ツボがずれているようであれば、刺入方向を変化させるという方法があるので、刺入をしてから中のツボを探すこともあります。

 

 ツボ自体は、平面ではなく、立体になるので、最近はツボを決めた後に、指を立て、どの方向が入りやすいのかを考えていくことも多くなりました。

 

 指先を当てたときに、真っすぐに微妙に力を加えたときの方が入る感覚があれば、そのまま真っすぐに刺入をしていきますし、少し斜めの方向にした方が変化も出やすいようであれば、鍼を刺入するときに角度をつけて刺入していくことが多いですね。

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