鍼灸に関わる団体は非常に多くありますが、日本鍼灸師会・全日本鍼灸マッサージ協会は業団体と言われています。
業団体とは特定の業務に携わる個人が集まって出来ている非営利団体であり、普及啓蒙・教育活動、行政への働きかけを行うことで、業界がよくなるように考えていく団体になります。
Wikipediaを参考にすると、鍼灸師の業団体への加入率は25.7%となっているので、鍼灸師の1/4しか加入をしていないですね。加入しない理由はいろいろあるのでしょうが、大きいのは、業団体には入会金、年会費などがかかることで支出が大きくなってしまうのを嫌がっているのではないかと思います。
鍼灸師の年収は300万円とも言われるので、その収入で家族を持って生活している場合は、会費の支払いも減らしたいと思うことが多いのだと思います。若い内だと、今度はどこに入ったらいいのか分からないでしょうし、会費を払うよりは遊びに使いたいという気持ちにもなるのですかね。
業団体に所属するメリットはいろいろあります。鍼灸学校を卒業すると、自分で調べない限り、外部の情報が入ってこないので、外部の情報を仕入れるところとしての機能がありますね。
それ以外にも、地域のボランティア活動を行うのに、一個人だと信用度が低いので、受け入れてもらえない可能性がありますが、業団体であれば受け入れてもらえる可能性が高くなります。
もちろん、個人が所属をしている団体なので、一人の希望だけで物事が進む訳ではないですが、オリンピックなどの大きなイベントであれば、こういった業団体は入りやすいと思います。こういう外部の活動もしていきたいという方は業団体の活動から行うようにすると参加はしやすいのではないでしょうか。
学生の立場に立ってみると、鍼灸学校を卒業した後、どのように開業をしていくのかというのが知りたいところだと思いますが、業団体は開業している人も多いので、開業するために行っておいた方がいいことなどの話しを聞きやすいところではないかと思いますね。
ただ、業団体には他には、各都道府県に鍼灸師に関わる会があるので、どれがいいのか悩むでしょうね。各都道府県の物は、その地域にも根差した物と考えられるので、業界の情報だけではなく地域の情報が入るので、開業している場合は、地域の鍼灸に関わる業団体に所属をする方がメリットとしては大きいでしょうね。
業界ということを考えたときには、業団体として一つにまとまって活動をしていくのが重要にもなるのですが、入ろうとする側に取ってみればどれに入ればいいのか分からないので、入り口が分かりにくいというところもあるのでしょうね。
私自身も学校を卒業して数年は業団体って何だろうという状態でしたし、今でも完全に理解をしている訳ではないですが、最近は何となく分かってきたような感じなので、鍼灸学校の学生や卒業したての人に取っては、分からないでしょうね。
同級生などと話しをすることもありますが、どこかに参加をしている方はいろいろ知っている人もいますが、多くの人は何が何だか分からないという話しがありますね。
鍼灸の場合は、あん摩マッサージ指圧師という資格を取得している人も多いですし、柔道整復師の資格を取得している人も多いでしょうし、ライセンスが多くなると、どの会に所属をしようかと悩むのは当然かもしれないですね。
あん摩マッサージ指圧師の資格は持っているけど、鍼灸しかしていないという人もいるでしょうし、鍼灸師の資格は持っているけど、あん摩マッサージ指圧しかしていないという人もいるでしょうから、鍼灸という名前が付く団体が複数あるのだと思います。
イメージとしては医師会のように医師という資格に全国組織があって、下部組織として、地方会があるというところなのでしょうが、鍼灸の場合は、ダブルライセンスの人も多いので、入る側からするとどうしていいのか悩んでしまうのでしょうね。