体表ランドマーク

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 ツボを探すときには、骨度から大体の位置を把握する必要があるので、骨度と関係をしやすい体表ランドマークが重要になってきます。

 ツボを探すときに触れて行く体表ランドマークは体表面で触れやすい骨のことが多いので、慣れてくると触れやすいところが多い特徴があります。それいがいにツボを探すときに使っていく体表ランドマークは関節などにある皮膚の線である横紋ですね。横紋は見たらすぐに分かるものですが、複数の線が合って分かりにくい場合は、一番太い線を基準にしておくといいのではないかと思います。

 

 骨の指標は、軟部組織と違い、触れたときに硬い感触があるので、間違えることはないのですが、身体を触り始めてすぐのときには、骨の硬さの感覚が分からないのと、場所に対する正確な知識がないので、触れて行く方向を間違ってしまうことが多いので、触っているつもりでも触れられていないことが多いです。

 

 硬さの違いを理解するのも大切なのですが、身体のどこに骨があるのかを理解していないと、硬さがあったときに、それが本当に骨でいいのかが分からなくなってしまうことが多いと思います。

 

 体表ですぐに触れられる骨は鎖骨があるので、鎖骨を押してみた感触は、骨を触れるときには大切な感覚になるので、自分の鎖骨を何度も触れ、骨の硬さを覚えておくことが大切になります。

 

 骨の硬さが分かるようになったら、体表ランドマークを触るための準備が整ったと言えるのですが、知識も入っていないと方向を間違ってしまうことがあります。体表のランドマークに触れるときには、最初は体表面から垂直に触れていくことが重要になります。

 

 例えば、大結節は解剖学的肢位を取ったときに、前面に小結節があるので、その外方に触れていくものですが、前面から外方に向けて触れていけば大結節を触れることが可能になるのですが、その場合は、皮膚と筋肉をずらして触っているので、確認をしようとしたときに、同じズレ加減で触れない限りは大結節を触れられなくなってしまいます。

 

 このように方向がずれてしまうと、同じズレで触っていかなければいけないという前提を作ってしまうことになるので、体表ランドマークを触れようとしたときに、ズレという遊びを考慮しながら触れなければいけないので、難易度が上がってしまいます。

 

 最初は、体表面に対して垂直に触れていくのが難しいと思いますが、前から後ろ、後ろから前、外から内、内から外という4方向を意識していくことが重要になっていきます。

 

 体表ランドマークを触れていく際には、最初の内は、迷ってしまって、どこを触っているのか自分でも分からなくなってしまうので、体表ランドマークを触れられる人と一緒に確認をしながら触れていくことをお勧めします。

 

 聞く人が周りにいない場合には、身に付けることが難しくなりますが、それでも最近は書籍だけではなく、アプリでも解剖学の物があるので、3Dであればイメージをしやすいと思います。

 

 

 私も患者さんを触りながら、不安になってしまうところがあれば、アプリで体表解剖を確認しています。治療中にアプリを見るのは不謹慎だという人もいるのかもしれないですが、間違った治療や判断をしないために確認をするので、必要であれば使います。

 

 もちろん、スマホをいじっているだけでは患者さんも何をしているのかという不信感を感じてしまう人もいるでしょうから、アプリを見せながら説明をすると、お互いに確認を出来ていいと思いますよ。

 

 体表ランドマークを触るのに一番のコツは、とにかく身体を触りまくることで、触りまくることで、みんなが硬い場所というのが分かるので、それが硬結か骨になるので、身体で覚えていくことが可能になります。

 

 私は身体の感覚で覚えていくのと、知識を同時進行で入れていくようにしたのですが、それでも分かりにくい、触りにくいところは人によってもあるでしょうから、何度も確認できる環境を整えていくことをお勧めします。

 

 解剖学の書籍は何冊か持っているのですが、アプリを使うことを覚えたら、アプリしか使わなくなりましたね。アプリであれば、気になったときにいつでも調べられるので、外に出かけていて、本も持っていなくて、することもないときには解剖のアプリを見ていることが多いですね。

 

 携帯ゲームは昔はやっていたのですが、勉強もしないといけないなと思い、スマホからゲームは削除してしまいました。

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