ささくれと東洋医学

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 気づいたら、爪の上部にささくれが出来ていて、ピッと取って出血をしてしまうことがありますが、ささくれの原因って何でしょうか。

 ささくれを東洋医学で考えていくと、皮膚を栄養する働きが減ってしまったことによって、指先の皮膚がむけてきてしまうと考えています。皮膚を栄養する働きは東洋医学の重要な概念である血になるので、血が不足をしてしまった血虚の状態だと考えることが出来ます。

 

 ささくれは東日本で言われる用語、西日本では、さかむけとも言うみたいですね。私は関東圏の人間なので、違いについては分からないですが、呼び方に違いがあるのは初めて知りました。

 

 ささくれを現代医学で考えていくと、皮膚の乾燥や栄養不足になるので、食生活を正して、クリームなどを塗ることで保湿を図ると言えますね。

 

 ささくれが出来やすい人に取っては、そういったケアをしているでしょうけど、それでも出来てしまう場合は、東洋医学的に考えていくことで改善をしていく可能性もありますね。

 

 私はたまにささくれが出来る程度なので、「あれ?出来ている」という程度の認識しかないですが、ささくれが出来ているときは少し疲れているのだなと思うことが多いので、その場合は、休養を取るようにしています。

 

 疲労を感じていなくても、身体には疲労が貯まっているということは沢山あるので、ささくれは一つのサインとして考えておくと、普段、ささくれが出来にくい人は体調管理に使っていけるのではないかと思います。

 

 東洋医学の診察で考えるときには、ささくれが出来ているのであれば血虚と考えていくことが出来るので、血を補うための治療をしていくために、気血生成を行う脾を治療していくことが大切で、血の運行に関係する心、血の調節を行う肝も治療で考えていく必要があります。

 

 月経がきたときに、ささくれが出来ているようであれば、血の不足が強いのだなと考えていくことが出来るので、いつもより出血量が多いかもしれないと考えることが出来ますね。

 

 ささくれは栄養不足から生じているので、血虚と断定をすることも出来るのですが、血の流れが悪いことによって栄養不足が生じていると考えた場合は血瘀(けつお)と考えていくので、治療が変わることがあります。

 

 例えば、寒い時期は寒邪の凝滞性によって血の運行が阻害されてしまうので、血の流れが悪くなる血瘀になり、末端部に栄養が送れない状態にもなるので、末端部の栄養不足であるささくれがどうやって生じているのかを考えていくことも大切ですね。

 

 血虚と言っても、血自体が不足をしてしまった状態と、血の流れが悪くなってしまい、局所の血行障害が発生してしまうことがあるので、どうしてその場所の血に不足が生じているのかを考えていくと、身体の体質についても考えていくことが出来ます。

 

 各指は経絡との関係があるので、ささくれが出来やすい部位を覚えておくことによって弱い経絡を考えていくことができるので、関連する経絡から体調を考えていくことが出来ます。

  • 親指:肺経
  • 示指:大腸経
  • 中指:心包経
  • 薬指:三焦経
  • 小指:心経、小腸経

 

 例えば、母指にささくれが出来やすいのであれば、肺経の流れが悪い可能性があるので、普段の体調としても、肺と関係する鼻の調子が悪くなりやすい、風邪をひきやすいといった症状を考えていくことが出来ます。

 

 全部の指に出来てしまいやすいし、出来てしまったのであれば、末端の血の流れが悪いか、血の不足が生じているのかを考えていくことになるので、全身の状態も大切になっていきます。

 

 ささくれが親指だけに生じるというのであれば、親指だけを治療していけば、血の運行阻害を解消していくことができますし、末端部だけではなく、肺経、肺に関係するツボを使っていくことでも治療が出来ます。

 

 ささくれが出来ている場合は、治療ではお灸や刺絡を使っていくことが出来るので、ささくれがあるというだけでも治療を行っていくことができます。ささくれという状態として身体が反応をしているので、治療を施すことによって、身体の状態も変化をしていくことが多いです。

 

 自分の身体でどこに、ささくれが発生しやすいかというのは大切な情報になるので、ささくれが生じやすい方は覚えておくことで体調を把握できると思いますよ。鍼灸師からしてみたら、ささくれが発生をしているのが分かれば診断にも役立つので、関連する経絡、考え方を覚えておくことが大切だと思います。

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