肝の働きでは、疏泄と蔵血以外に、条達や昇発という用語が関係をしてきますが、どういった意味があるのでしょうか。
条達という言葉の意味は、木の枝が分かれて伸びていくよう様であり、勢力が広がっていくことになります。条は、「すじみち」という意味があり、達は「道が通じる、通る、届く」という意味があります。
両方の意味を合わせていくと、曲直と同じように木が成長していく様を表していることになるので、木の性質でもあると言えますね。
肝の生理には疏泄がありますが、疏が「ふさがったものを通す」、泄は「もらす」という意味があり、嘔吐や下痢という脾胃の働きと大きく関係をしていますが、木の曲直という性質からしたら、全身への働きかけが必要になるので、疏泄の働きにはいろいろな機能が入れられたのでしょうね。
こう考えていくと、曲直と似たような意味が条達であり、条達を生理としてまとめた物が疏泄になるので、同じような意味が並んでいることになりますね。学ぶ側からしてみたら、同じ様な単語を、言葉を変えて使わないで欲しいというところですね。
肝にはさらに昇発という言葉がありますが、昇って発するという言葉であり、結局は、曲直・条達と同じような単語になりますね。学習する側からしてみたら、これも困るというところなのでしょうが、東洋医学は見える物ではなく現象の理解になるので、そういった点ではいろいろな言葉のイメージから臓腑の働きを考えていくのが必要なのかもしれないですね。
誰かを人に紹介するときには、鍼灸師のAさん、東京都在住のAさんといろいろな呼び方があるのと同様で、東洋医学で考える身体の働きもいろいろな用語がありますが、理解を深めていくためには大切なことなので、勉強をし始めた人に取っては大変でしょうが、その覚えた物は今後に役立つことがあるので、大切にしておくのがいいと思います。
覚え続けていて、自分の中で腑に落ちたらというという前提も入ってしまうところですけど。
ちょっと、最近は各臓腑の働きを振り返ることになったので、肝の疏泄から、肝の条達というところに注目をしていたのですけど、私もしばらくしたら忘れてしまうと思いますが、理解したことはイメージとしては残るので、いい勉強になったなと思います。
しばらくすると、自分で勘違いをしていってしまうので、また時間が経ったら、肝の働きについて考えていかないといけないなと思っています。
一度、しっかり覚えて理解したことは忘れないし、間違えないと思うことが多いと思いますが、だんだんと自分なりの解釈になってしまって、ずれてしまうというのは散々経験してきたので、今はこうやって考えられるようになりましたが、ここまで来るまでは多くの失敗と勘違いを重ねてきております。