一元的健康観と唯物論

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 東洋医学の考え方の中には、心身一元論という心と身体は一つという考え方があり、これは一元的健康観とも言われます。

 心身一元論は、健康の定義にも近い物がありますが、心と身体は相互に影響をしあうので、心の問題が身体に影響を与え、身体の問題が心に影響を与えることがあり、いい影響も悪い影響も相互に関係をしてしまいます。

 

 東洋医学的な健康観ではどちらか一方だけが健康な状態を作り上げていくのではなく、両方ともに健康に向けていくことが大切になります。

 

 この考え方と対極にあるのが唯物論とも言われていき、身体は身体という物であると考えていくものなので、東洋医学の考え方ではないとよく言われていきます。

 

 しかし、本当にこの考え方を理解して治療をしているのでしょうか。

 

 書籍は何度か読むことがあるのですが、東洋医学の基本の考え方はいろいろな書籍に書いてあるので、当たり前のように読み進めていましたが、一元的健康観を考えて治療をしているようで、実は自分に都合がよい解釈をしているのではないかと思い、本当に出来ているのかなという気持ちになりました。

 

 東洋医学の治療で目指すべき物は一元的健康になるので、身体だけではなく心のことも考えて治療をすることが大切になるのですが、治療をしているときには、実は唯物論の思想で、自分の都合で一元的健康を使っているのではないかと思いました。

 

 例えば、治療をしているときに、なかなか改善しない状態になったときに、心の問題が生じているので、治療をするのが難しいと考えることが多いのですが、身体をしっかりと整えていけば、心の問題も解決をするはずだと本当に思って治療をしているのかなという疑問ですね。

 

 もちろん、いろいろなことを学んでいくと、精神的なことは非常に難しいですし、治療をするときにも言葉使いを細心の注意も払わないといけないのですが、身体はやったけど改善をしないのは、心だからという諦めや、相手に原因を求めすぎていないかなという気持ちが本当にないのかと思うと、否定を出来ないなと思ってしまいました。

 

 またはなかなか改善しないときに、心の問題から生じているのではなく、身体の問題としてだけで考えているときがあるのではないかという気持ちも出てきたので、そう考えてみると、東洋医学的な考え方の中で治療を出来ているかというと少し自信を持てなくなりますね。

 

 こうやってブログに書いているのは、用語の説明という意味もあるのですが、自分が気づいたことを書くことで、自分の振り返りや反省を兼ねているので、東洋医学的な一元的健康観をしっかりと見直しを自分の中でしていかなければいけないなという決意ですね。

 

 ブログに書けば、頭の中で整理をされて、意味・内容が整理をされていくので、再度、頭の中に入れ直した状態で、日常の治療に臨み、また振り返ることが出来るようにすることが大切なので、一元的健康観だけではなく、東洋医学的な考え方をもう少し、自分の中に落とし込まないといけないなと思いました。

 

 一元的健康観。深いですね。理解したようで、いつも通り過ぎていましたが、ごめんなさいですね。反省していきます。

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