患者さんの気持ちに寄り添う

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 患者さんの気持ちに寄り添うことが医療職として必要なことで、同情ではなく共感をしていくことが大切になります。

 患者さんは、その人ごとに抱えている悩みも違い、求めている物も違うので、患者さんの考えていることを聞き出して、尊重してあげながら傍にいることが医療職に求められることですね。

 

 この時の気持ちとしては、同情ではなく共感の姿勢を持つことが大切になります。同情というのは、情を同じくするということで、相手の思っている感情と同じ状態にしていくことで、共感はともに感じることです。

 

1.同情と共感の違い

 同情と共感については理解していくのが難しいのですが、私なりの解釈で簡潔にしてしまいます。

①同情

 相手が悲しいと感じたら、自分の悲しかった体験を重ねて、同じ感情の状況になること。

②共感

 相手の心の状況を知り、理解していくこと。

 

 例えば、悲しいことがあった人が居たら、自分も同じように悲しいことがあったことを思い出して、その時の感情の状態になり、お互いに悲しむことが同情で、何が悲しかったの?今はどういう気持ちなの?どうしたいの?という話を聞くことによって、今おかれている状況を理解していくことになります。

 

 患者さんが痛くて辛いと言っているのに、自分が痛くて辛いときのことを思い出して、そうだよねと言っていくのは同情、何をするのが辛いのか、どうしていきたいのかを尋ねていくのが共感になります。

 

 自分が患者さんになったときに、一緒に悲しんでもらいたい訳ではなく、改善をしていく傍にいて欲しいと思うでしょうから、医療職に共感が求められています。

 

 共感は相手の姿勢やしぐさを真似るというテクニックもあるので、動きを真似していくことから、喜怒哀楽の感情をともにしていくこともできます。ただし、この方法を使っていくと、共感からはずれてしまうこともあるので、余程しっかり学んでいない限りはテクニックに頼るのではなく、しっかりと話を聞いていく方がいいと思います。

 

 例えば、腕組みは拒絶であり、自分の中にこもってしまう姿勢と言われますが、患者さん側が自分の中に入ろうとしているときに、自分も腕組みをしてしまうようだと、相手の感情を理解していくことが出来ても、相手からは高圧的な印象を与えてしまうこともあるので、気をつけなければいけないと思います。

 

 私はこの分野の専門家ではないので、これが正しいというのは出せないので、安易にテクニックに走るのではなく、相手の感情を理解しようという姿勢を大切にするのがいいと思っています。

 

2.人は人を理解できるか

 共感で理解をしようとしても、人の感情は人それぞれの物であり、育ってきた背景も違うので、本当に相手の感情が理解できるのか考えると私は疑問に思います。相手の思った悩みや考えていることも知ることと理解することが出来ても、本当の理解にたどり着けるかどうかは難しい物ではないかと思います。

 

 どんなに客観的に考えようとしても、考える中心は自分になるので、自分の知っている範囲でしか考えることが出来ないので、結果としては自己中心的であると言えるのかもしれません。

 

 相手の気持ちを理解していくためには、いろいろな状況や環境を経験していかなければいけないので、経験や年を重ねることで理解出来てくるものが増えるのかもしれないですね。

 

3.人を理解するために必要なこと

 人を理解するということは、違いを認めることにもなり、違いあるのがどこなのかを知っていくと、自分と相手の距離を理解することができるので、人を理解しやすくなるのではないかと思います。

 

 人は同じではないので、自分が正しいと思ったことも、正しくないという意見が出てくるのも当然ですし、違いをすり合わせていくのが現実社会にもなるので、人を理解していくためには、自己討論も必要だと思います。

 

 例えば、「Aは正しい」と考えた場合に、「Aは誤っている」という視点はどこからくるのかを考えていくと、自分の意見が正しいかどうかというよりも、違う視点が分かるので、違いや人を理解していく助けになると思います。

 

 討論をしていくことで、違いを理解できるようになれば、感情や考えを理解していくことにもつながるので、いいのではないかと思いますね。自然と相手に寄り添える人であれば、こんなことを考える必要はないのかもしれないですけどね。

 

4.まとめ

 違い視点から物事を考えるというのは非常に大切なことなのですが、どうしても自分中心に考えてしまうのがやはり、人の特性ではないかと思うのですが、ちょっと気晴らしも兼ねて覆面調査官をしてみるのもいいのかと思います。

 

 覆面調査官だとミステリーショッパーが有名ですが、依頼のあった飲食店などからの調査があり、その調査案件に応募して採用されれば、自然なお客さんとして行き、どういうところがチェック項目にあるのかを考えながら相手の対応を見ていくので、評価する側を経験すると、客観的な考え方を身につけるのにも役立つのではないでしょうか。

 

 私は登録をしたのですが、タイミングが合わないので止めてしまいましたが、治療院、飲食店、ショップで使っているという話を聞き、どういうものかは知っていますが、使う側からすれば、今まで行っていたところが相手の要望にあっているのかが分るでしょうし、調査側は新しい気付きが得られると思います。

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