鍼灸の治療を受けたことがない人に取ってみれば、鍼灸治療はどれぐらいの時間がかかるのか気になるところですが、大体30~60分で行っているところが多いのではないかと思います。
時間がバラバラになってくるのは、その治療院・先生のやり方によっても大きく変わってくるので、もっと長い人もいます。治療時間が長い・短いは治療の腕に関係をするかどうかが気になるところですが、治療時間が長い・短いだけでは腕に関係があるとは言えないですね。
例えば、何かの料理を作ろうとした場合、レシピを見て、一つ一つ間違いがないように確認をしながら行えば時間がかかりますし、作りながらレシピを確認すれば時間が短く済みますよね。
もちろん、慣れの要素によってもスピードは変化をしていきますが、鍼灸治療のやり方や治療者の特性によって、スピードは変わっていきます。時間を表示して治療をするところもありますが、一般の人からしてみたら、マッサージのような時間での治療時間の方が分かりやすいので、何分と表記をしているところもあります。
治療時間を一つの指標にして、治療時間で安い・高いから治療を選ぶことがあると思いますが、合う・合わないで選んだ方がいいので、あくまで時間は指標だと思った方がいいですね。
例えば、歯医者・病院で治療時間が長かったり、短かったりすることがありますが、これは身体の状態や必要な治療によって異なるので、人によって治療時間が違います。
マッサージや鍼灸だと、長く受けたいという人も多いかもしれませんが、あまりに長い時間の治療をしてしまうと、悪化をしてしまうことがありますし、よくなるまで時間がかかってしまうことがあります。
例えば、治療時間は仕事のような成果として考えてもらうといいのですが、複数の仕事を抱えて同時に進行させると、全体の作業自体が遅れて、結局、一番やりたかったことが遅くなってしまうことがありますよね。本当にやりたいことがあるのであれば、一つに絞ってやった方が効率は良いことが多いので、集中して行いますよね。
治療も同様に、長くいろいろなところをやり過ぎてしまうと、身体を回復させる力が分散をしてしまうと考えるので、治療時間の長短だけで考えてしまうのはよくないです。
鍼灸治療に慣れていて、いろいろとやってもらうのが好きな方もいるので、その場合は時間やいろいろとやってもらえるので選ぶのもいいでしょうけど、何かに集中して治療をしてもらいたい場合は、絞った方がいいですね。
治療する側はとにかく現状よりはよくしたいと考えることになるので、どのぐらいの治療がいいのかを考えながら行っているので、希望は治療者と相談をして決定する方がいいと思います。
私が治療を担当するときには、大まかな時間や回数をお伝えして、相手の要望を聞いて、治療時間や刺激量を決定することもあります。もちろん、相手が望んでいても、多いと思ったら減らす場合があるので、その時は、この状態で一度様子を見させてもらいたいとお伝えすることがあります。
患者さん側からすれば、とにかく一回でよくしたいという人も多いですが、長い期間をかけて症状が出てくるようになっていると考えているので、症状によりますが、それなりに期間が必要になります。
治療で身体に刺激をしたら、その刺激が身体の中で慣れて落ち着いてくることも大切なので、極度に疲労するまで治療をしてしまうと、よくなるまで時間がかかってしまいますしね。
治療を受けた側からすれば、刺激が多く、時間が長い方がやってもらったという感覚にはなるのですが、感覚を求めているのか結果を求めているのかは考えた方がいいですね。
治療は患者さんと治療者がお互いに納得をして、いい形で進めていけるのが一番よいので、治療を担当する人と身体についてはよく話をするのがいいですね。どうしても合わないなという場合には、鍼灸が合わないのか、担当者が合わないのかが分からないので、治療院を変えて試してみるのもいい方法だと思います。