小児鍼の道具は何がいいのか?

Pocket

 鍼灸の勉強をしていると小児の治療についての話しがあるので、小児鍼の道具は何がいいのかと気になりませんか?

 私は学生時代に気になって仕方がなかったので、小児鍼で用いられているような鍼をいくつか買い集めては触ってみて、どのように使ったらいいのかと悩んでいました。小児鍼についての講習会にも参加したことがありますが、小児鍼を主でやっていない方でも小児の治療はしているので、違いとしては何だろうなと思いました。

 

 小児は、大人と比べると身体が小さいですが、痛みがあっても普通の鍼を刺すという人もいるようですし、小児だから治療の刺激量に注意しないといけないから接触や摩擦をすることを主にするというやり方もいるということは、道具に拘るよりも、治療の内容に拘る方がいいのではないでしょうか。

 

 治療家を標榜するのであれば、治療に拘るのが当然なので、当たり前と言えば当たり前ですね。治療効果を高めるためには、道具にも拘ることもあるでしょうから、人によって小児鍼の道具が違うのも当然ですね。

 

 料理人が家庭用の包丁でも料理は出来るけど、本格的に仕事として使うのはプロ用の包丁ですから、技術職としてはどの道具を使うと決めておくことも当たり前ですね。

 

 小児の治療をするときは、威圧感を感じさせる白衣を着ない、鍼は怖がることがあるから見せないという話しも聞いたことがあるので、道具は手で収まるのがいいだろうと思って、手の中に納まるものを利用して小児の治療をしていました。

 

 小児の治療では、擦るだけでも効果があることが分かったので、私自身は擦る治療を主に行いますが、日常的に小児を診ている訳ではないので、一人の治療をするだけでも少し疲れてしまうなと感じましたね。

 

 成人に対しても擦るような治療を多用していれば、日々、行っている動きなので、疲れを感じないでしょうが、久しぶりぐらいにやるような状態だと、身体の動きが出来ても、日々使っていないので、持続性がないのですよね。

 

 それでも、たまにしかないので気にしないで行っていたのですが、ローラータイプだとどうなのかなと使ってみたところ、治療効果に大きな差を感じなかったので、ローラータイプを利用するようになりました。

「カナケン ローラー鍼 クロームタイプ (強刺激 x 弱刺激) セット」

 ローラータイプは手に隠す必要もなく、逆に子どもがおもちゃとして認識してくれることもあるので、治療に使えるし、子どもの暇つぶしになるのがいいのですよね。

 

 ここぞというときは、鍼や鍉鍼をピンポイントで利用していけばいいので、小児の治療はローラーで全身を調整してから必要があれば鍉鍼を利用していくという方法を取るようになりました。

 

 どこかの流派に所属をしていれば、その流派のやり方や、教わっている人が使っている鍼を真似して利用することになるのでしょうが、私自身は特に、誰のやり方を使っているという感じではないので、道具に関する拘りは比較的弱い方なのだと思います。

 

 自分が使いやすい物であればいいと思うので、小児鍼の道具は何でもいいのではないかと思いますよ。

 

 鍼灸では治療の縛りがないので、ということは道具の縛りもないですから、相手の結果が出ることに専念しさえすれば、自分の使いやすい物を中心に据えて治療を行っていく方が、経験を多く積めるので技術が向上しやすいので、まずは治療の仕方を固めるのも大切ですが、どの道具が気に入るかも重要ではないでしょうか。

Pocket