鍼灸師は自費を稼げるようになることが重要

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 鍼灸の治療では、保険を使った治療、保険を使わないで自費で行う自費治療がありますが、自費の治療が出来るようになることが重要です。

1.保険

 保険を使うのは、特定の状態でないと利用できないですし、多くの疾患に対応する訳ではないので、治療の幅が狭くなってしまうことになります。もちろん、現場においては、様々な症状を抱えている人も多く、保険の治療だけではなく、様々なことを考えて治療をしているのですが、保険という間口だと治療する範囲が狭くなることはあります。

 

 保険は、先人の努力によって、医療制度に入れてくれたものではありますが、制度は国が作っている物なので、突然変更を加えられる可能性があり、保険だけの状態だと、保険はダメと言われたら、収入が途絶えてしまいます。

 

 たとえ、いい治療をしていて患者さんから評価されていたとしても、制度の中で行っているのであれば、制度に従わないといけないので、制度が変わった途端に営業し続けることができなくなるリスクがあります。病院や薬局、制約会社などは当たり前として受け止めていますが、小規模事業体が多い鍼灸院では経営し続けることが困難になってしまいやすいです。

 

2.スキルと保険

 スキルが身についていけば、保険の収入だけではなく、「新たな注文」が入ることになるので、この場合は保険治療外になるので、自費治療となります。自費治療が入るようになれば、保険制度が変わり、収入が下がったとしても補てんすることができるので、スキルをあげることで収入アップ、安定を得ることができます。

 

 医師もスキルが非常に高い人は、仕事が忙しくなるでしょうが、呼ばれるという状況も発生するので、収入も上がりやすいのではないでしょうか。もちろん、勤務の場合は、動ける人はとにかく動かすという可能性もあるので、スキルを上げれば上がるほど苦しむ可能性もありますね。

 

 いろいろな書籍を読んでみると、スキルが高い人は宝になるので、値段を高くするし、勤務時間も制限していくというのがいいのですが、短期的な視点に立つと、使える人はとにかく使い潰してしまう場合があり、日本人の考え方としては後者の方が多そうですね。戦争当時の状況の話しを読んでいても、欧米諸国では人を無駄にしないように徹底していて、日本は人材を日々失っていったという事実もありますね。その当時の状況を全て知っている訳ではないので、それが本当なのかという疑問もありますが、現状からするとありえそうかなと思えますね。

 

 制度は、全体のためにある物なのですが、医療ってすぐに結果が出る場合もありますが、時間がかかったり、回り道を余儀なくされることがあるので、制度だけで縛られるときついところがありますね。

 

3.自費が取れる意味

 自費が取れるということは、決められた疾患・制度から外れるところが対処できるということであり、様々な疾患を治療できる東洋医学の可能性を実現できるということで、鍼灸師としては実力がついたと言えるのではないでしょうか。

 

 現代医学的な治療をしていたとしても、多くの疾患や症状に対処できるから、制度外を求めてくるようになっているので、治療家としての実力がついてきた証ではないでしょうか。

 

 この段階になってくれば、日々、治療でも壁に当るようになり、診たこともない患者さんを対処することになるので、普段は気づかなくても、実力があがりやすい状況になっていくでしょうね。

 

 もちろん、分からない、知らないということは勉強しないといけないですし、すぐに結果が出なくて辛いときもあるでしょうけど、やりがいも感じるようになるのではないでしょうか。

 

 日本は高齢者人口がどんどんと増え続けていくので、社会保障費が財政を圧迫し続けているので、保険だけに頼っていると、社会保障費削減のために保険制度が減収になると治療院の経営も危なくなってしまいますね。

 

 社会保障費の増大を補うためには、増税よりも経済発展していく方が効率的だと思うのですが、増税と社会保障費の削減という保険支出の減額が行われそうな気もしますね。そうなった場合は、保険だけだとかなり厳しい未来になってしまいそうです。

 

4.まとめ

 鍼灸師は自費を取って治療をしていくことが重要だと言っていますが、もちろん、自分に対しての戒めでもありますし、今後をどうしていくのかを考えてみた結果ですね。保険を上手く使って経営を成り立たせていくという選択肢もあるとは思いますが、私自身が保険にそこまで詳しくないので、その未来って

 

 治療を主体として書いていますが、人間的魅力がある人は、その人に会うだけ、話しをするだけでも治療効果を発揮することもあるでしょうから、治療だけではなく、人間的な魅力を磨くのも大切でしょうね。

 

 治療だけ、魅力だけでもいいでしょうし、両方兼ね備えていくのもいいでしょうし、今後をどうしていくのかを考える上では、自分自身の持っているスキル・性格・傾向の棚卸が必要なのではないでしょうかね。

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