先日、ニュースで出てきましたが、指圧師養成施設の設置規制の最高裁の判決がでましたね。
「指圧師養成施設の設置規制 最高裁「憲法違反といえない」」
業界団体としては、よかったという話がでていますが、本当によかったのでしょうか。
あん摩マッサージ指圧師の受験者数は、微減している状態ですし、はり師・きゅう師も受験者数は微減している状態です。
優秀な人材が集まるためには、広く門戸を開かないといけないですが、規制が続くという事は、あん摩マッサージ指圧師の業界は今後を考えると厳しい現状にありますね。
ただでさえ、無資格マッサージが多い状態なのに、資格者を雇えないのであれば、無資格を積極的に勧めていってしまうことにはならないでしょうか。
鍼灸は規制緩和によって、今までなかなか入れなかった若い人や、他業種からの参入してくる人も多くなったので、いろいろと面白いような動きもあります。
ただし、業団体などはまだまだ古い体制ですし、乱立を続けている状態なので、結局は、資格者が減れば、団体を維持することが難しいので、人が少なくなるというのは、いいことは少ないです。
ただでさえ、あん摩マッサージ指圧師は無資格と同じようにみられてしまう状態なのに、人が減れば資格と制度はあるけど、分からない人が増えていくのではないでしょうか。
参入が多ければ、もちろん、悪いことも出てきますが、数日~数週間で研修が終わって現場に出るような無資格規制にもつながる方向だったのではないかと思っていましたので、非常に残念ですね。
視覚障害者の雇用が少なくなるという話も出ていましたが、会社の福利厚生を障害者雇用枠で補うという企業もるので、逆に会社の福利厚生は、今後も視覚障害者が中心に進んでいくのではないでしょうか。
無資格リラクゼーションがなくなることはないですが、もし、資格者が多くなって無資格の店舗が資格者で置き換わったとしたら、逆に視覚障害者の雇用できる店舗が非常に多い状態になって、近隣でも働けたのではないでしょうか。
開業している人には資格者が増えるというのはデメリットとしてあげられるのでしょうが、鍼灸師・柔整師・あん摩マッサージ指圧師がやっていきにくいのは、無資格の乱立なので、そもそもの論点がずれてしまっているのではないですかね。
保険請求が増えるから制限したいのであれば、すでに柔整・鍼灸で入れられているような制度を入れれば、ある程度の抑止力にもなりますしね。
これから人口が減少していくところなので、確かに資格者は多くは必要ではないのかもしれませんけど。
鍼灸が規制緩和になったことで、それまで視覚障害者の仕事としてみられた鍼灸が、若い人も入学しやすくなったことで、スポーツや美容の分野に仕事を広げていって、家族、友人、知人に認知度を上げたという経緯を考えると、あん摩マッサージ指圧師の不及啓蒙は、養成施設の拡大しかないのではないかと思っていたのです。