鍼灸で美髪を作る方法

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 女性は髪を伸ばしていることも多いですが、髪の毛は年齢を表すとも言われるので、手入れを入念に行っている人も多いと思います。ヘアケア商品は数も多く、自分に合う方法を考えながら実践をしていると思いますが、鍼灸治療でどのような改善が見られるのかを書いてみたいと思います。

1.髪と東洋医学

 髪は東洋医学では五華の一つであり、腎と関係すると考えられています。腎は生命力と関わるので、腎の働きが強ければ、髪が充実し、五色である黒の色がはっきりと出ます。毛の色が落ちて赤色、白色になるのは、腎の機能が低下していると考えることができます。

 

 東洋医学は黄色人種を元に出来上がっているので、外人の場合は、元の色が違うので、生まれたときの色が落ちてきていれば、腎の機能低下を考えることが出来ます。

 

 髪は血余と表現されるので、血の働きが十分でないと、髪の色つやが悪くなってしまうので、髪を見ることによって腎・血の状態を推測することが出来ます。髪のパサつきが生じてきたときには、何かの原因によって、腎・血の状態が悪くなったと考えることが出来ます。

 

2.髪の異常を起こす原因

 髪に異常が起きる原因として考えられるのは、腎・血と考えることが出来るのですが、ここで少し基本に戻ってみます。

 

  • 気は陽であり身体を働かせるエネルギー
  • 血は陰であり精神を働かせるエネルギー

 

であり、精神の疲労が多くなると、血を多く使ってしまい、血の不足や血流低下を起こすので、髪の状態が悪くなります。思い悩んでいると老け込むと言いますが、それは血を多く消耗することによって、身体を栄養する働きが低下することによって生じます。血は肌も栄養しているので、肌の栄養状態も悪くなると乾燥肌のような状態になるので、フケも多く出てしまいます。

 

 考えすぎるのは思慮過度と言われ、脾・心の働きの低下を起こし、気血の不足も生じてしまいます。体力が消耗して疲れ切ってしまうと、生命力である腎精を使ってしまい、精血同原から、精の不足を血が補ってしまうことによって血の不足が生じることもあります。

 

 血の病能には不足するだけではなく、血流が停滞する血瘀というのもあるので、血瘀を起こす原因となる気の働きの低下も注意が必要ですが、それ以外にも、血寒・血熱という中で話しをした、寒熱が血に影響をしてしまった場合も血に障害が発生するので、髪には悪影響になってしまいます。

 

 東洋医学の考えでは、髪の生えているところだけではなく、全身状態が髪に影響すると言えるので、心身ともに健康な状態を維持しておくのが美髪に取って大切になります。

 

 歳を取ると、白髪になり脱毛していきますが、これは肝腎陰虚によって生じることが多いと考えられています。肝腎陰虚による脱毛は、壮年性脱毛とも考えられることが多いので、歳を取ってから脱毛してきた場合は、肝腎陰虚を疑う必要があります。

 

3.美髪を目指す治療

 ここまでの話しをまとめて治療を考えようとすると、気血精の生成と循環を重視すればいいのかと思った方は、正解です。治療を長期で続けている方は、注意をして見てみると頭髪の状態が変わっていることがあります。

 

 もちろん、年齢によって、髪の色つやがなくなっていくので、20年間治療を続けていても脱毛になることはありますが、低下度合いが低いという印象がつくと思います。

 

 私自身は髪のパサつきがひどいと感じたときに使う方法は、頭部に散鍼や切皮置鍼、刮痧を使うことがあります。最初に髪に触れた時には、パサつきを感じますが、治療を加えてから触れると、パサつきが変化をしていることが多いです。

 

 美髪を考えた施術を行うのであれば、心身の状態の改善に対する治療と局所を加えてみると効果を実感できるのではないかと思います。頭部に刺激が多くなると、のぼせたりする方もいるので、刺激を加えるのであれば、少しずつ様子を見ながら増やすことを勧めます。

 

 もちろん、疲れすぎない、悩み過ぎない、食生活の不摂生はしないというのも大切なので、患者さんとの協力が必要だと思います。

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