鍼の練習を始めたときは、片手挿管、弾入切皮になると思いますが、弾入と切皮は治療をする上では非常に大切なものなので継続した練習が必要になります。
学生のときに弾入切皮をしようとして練習をしていたのですが、何度も自分の足に行っていると、段々とだるくなってきてしまい、練習が辛くなってしまいませんでしたか?
痛いのも嫌だから弾入の練習はタオルや何かに行うというのも一つの方法なのですが、タオルだとちょっとしか当てていなくても入ってしまうので、練習道具としてはあまり適していないと思います。
昔からある、ぬか枕を使って練習するのもいいでしょうが、作る手間もありますが、湿気が多いと虫がわいてしまうらしいのと作る手間を考えると、ちょっとためらうものですね。刺鍼を練習する道具も売られていますが、プラスチック系のものは数年すると劣化が激しくなるようなので、これもずっと練習する道具としてはどうかと思います。
叩くということでは鍼管を持ち歩いて、ただ叩くというのも練習としては適していると思いますが、鍼が入っていく感覚を得られる訳ではないので、練習としてはちょっと足らないところがあると思います。
弾入切皮は数回で叩いて刺入をするということなので、叩く練習はもちろんなのですが、叩き分けが重要になるので何かいい道具がないかを考えた時期があります。周りの人はそれほど気にしていないようでしたが、他にも考えた人はいるのですかね。
私が使ったのは、シャープペンシルです。シャープペンシルの芯を数ミリでた状態にして、机に戻せる状態で立てておきます。シャープペンシルの芯は非常に細い物なので、まっすぐにしっかりと叩かないと、すぐに折れてしまいます。
シャープペンシルから出ている芯を数回に分けて叩けるように練習するのが自分の中で、お金も体力もかからず、身体の辛さも出にくいので、今でもふとしたときにシャープペンシルの芯を使って、弾入切皮の技術を確認しています。
叩く強さだけではなく、方向もしっかりと確認できるので、すぐに行えるので、学生時代から今でも行っている練習方法になります。
最初のうちは、ポキポキと芯を折ることをしていましたが、練習を重ねるとあっという間に折らないで出来ると思いますが、しばらく時間が経つと、斜めに叩いているときもあるので、普段の弾入切皮も意識をすることになります。
鍼灸師の方であれば、1週間程度の練習を行えば、普段の弾入切皮も変化が出てくるのを感じるはずなので、ちょっと手が空いたときに行ってみることをお勧めします。
基礎練習は退屈でつまらないものですが、基礎の積み重ねが総合技術になるので、ちょっとでも行い、思いだしたときにやるようにして数カ月過ごすと、弾入切皮が非常によくなります。