問診と雑談に強くなる―オープンクエスチョンとクローズドクエスチョン

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 雑談力を鍛えるにはオープンクエスチョンとクローズドクエスチョンの使い分けが大切だと言われますが、問診でも同じです。

 オープンクエスチョンは開かれた質問と言われ、相手に自由に答えてもらう質問方法になります。「どう思いますか?」というのがオープンクエスチョンで解答は、「私は~」というように文章で答えが反ってきます。

 

 クローズドクエスチョンは閉ざされた質問と言われ、相手に「はい」「いいえ」で答えてもらうような方法になります。「痛いですか?」というのがクローズドクエスチョンで解答は、「はい」「いいえ」になります。

 

 オープンクエスチョンの例としてよくいわれるのが「5W1H」と言われ、「How,When,Why,Where,What,Who」になります。英語の授業ではないのですが、中学校のときに習った英語ですね。

 

 これを会話で使うのには、「どのように」「いつ」「なぜ」「どこで」「何ですか」「誰が」を使うことが必要になります。会話が苦手な人はオープンクエスチョンを使っていくと、話しが止まってしまうことがあるので、会話が苦手な方は、最初にクローズドクエスチョンを使う方が効果的になります。

 

 例えば、話すのが得意な人であれば、「好きな料理は何ですか?」という質問をすると、「ラーメン」と反ってきたら、「どんなラーメンが好きですか?」という質問を重ねていくことで情報量が増え、相手との会話が生まれます。

 

 会話が苦手な人の場合は、「ラーメンは好きですか?」という質問をすると、「好きか嫌い、普通」で答えてもらうと思うので、そこから「どのようなラーメンが好きですか?」という質問で会話になっていきます。

 

 本当に会話が苦手な人は、オープンクエスチョンとクローズドクエスチョンを使っても、単語でしか答えてくれないことがありますが、その人の好きな事柄に対しては、文章で答えてくれることがあるので、好きな事柄を聞き出すのが一番、いい方法だと思います。

 

 趣味やその人の流行を聞くことによって、相手が話してくれることが多いので、自分が知らない分野であれば、いい機会だと思って尋ねてもらうといろいろな情報を知ることが出来ます。サラリーマンという仕事であれば、会う人が限られますが、鍼灸師という仕事では、多くの業種の方がいるので、相手の話しを聞くだけでも社会や会社の状況を知ることが出来るので、楽しむようにすると相手も心を開いてくれやすいです。

 

 自分が普段触れないような情報は、人から聞かないと分からないことが多いので、話しを聞けるのはいい機会だと思うと、会話も楽しくなるし、質問もどんどんでてくることになります。

 

 人から知識を吸収して子どもがどんどんと成長する過程で、「なんで?なんで?」という時期があるようですが、子どもになったつもりで「なんで?」と尋ねていくのがいいと思います。もちろん、「なんで?」をずっと繰り返したら相手が答えるのが疲れてしまうので、限度は必要になります。

 

 問診ではこちらが知りたい情報を聞かなければいけないので、完全なオープンクエスチョンだけでは答えにくくなるので、セミクローズドクエスチョンを使っていくのがいいと言われます。

 

 セミクローズドクエスチョンに使われるのは、以下のものと言われます。

  • どのように症状がでたか
  • 増悪と軽減因子
  • 症状の状態や性質
  • 関連する症状
  • 強さ
  • 時間経過や日内変動

 

 こういった質問だとやや限定された中で、返答を考えるので、完全なオープンクエスチョンと違うので、セミクローズドクエスチョンと言われます。この質問の仕方を使うと、自分が知りたい情報の大まかな状態を知ることが出来るので、ここで聞いた情報に対して、オープンクエスチョンとクローズドクエスチョンを使うといいです。

 

 例えば、

Q「どういうときに腰が痛くなりますか?」

A「同じ姿勢を続けていると痛みがでます。」

 

に対して、オープンクエスチョンであれば以下のように質問を続けます。

Q「痛みが出たら、何かしますか?」→軽減因子などの確認

Q「いつから痛みが出るようになりましたか?」

 

クローズドクエスチョンであれば以下のように質問を続けます。

Q「我慢できない痛みですか?」

Q「先月と今日だったらどちらが強い痛みですか?」

 

 こうやってオープンクエスチョンとクローズドクエスチョンを使い分けることによって、その人の身体の状態を細かく尋ねていくことが出来るので、自分が知りたい情報を得るという方法でもあるのですが、友人や家族だったら自然に出てくることが多いので、考え過ぎずに「聞く」というのを行った方がいいです。

 

 オープンクエスチョンとクローズドクエスチョンだけだと、非常に冷たい感じを与えてしまうので、受容や共感というのが大切になるので、会話の合間に「痛みが強くて大変ですね。」「仕事していて辛かったでしょうね。」という言葉を入れるのが大切と言われます。

 

 これも家族や友人であれば、「痛そうだね」「何で怪我したの」「大丈夫かよ」「治療はしたの」という言葉が続くと思うので、それをそのまま使うことが大切なので、臨床は自分の生活と近いものだと考えておくことが大切です。

 

 オープンクエスチョンとクローズドクエスチョンだけではなく、受容と共感というのも大切なのですが、もう一つ大切なのが、話しを切るということになります。人によっては、そのままにしておくと、何時間でも話せる人がいるので、そういう場合は、こちらの知りたい情報をしっかりと伝えないと、相手のペースで情報が聞けないままになってしまいます。

 

 ただ、こういう方は話すことでストレス発散をしている場合もあるので、話しを切ったり、質問したりというタイミングが難しいですね。

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