治療院のメニューの作り方

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 治療院だと1治療でいくらという料金設定をしている治療院は多いですが、何をするのかがイメージしにくいので、イメージがしやすいように治療院のメニューを考えているところもありますが、どういった視点で考えればいいのでしょうか。

 メニューが少なすぎると選びようがないですし、メニューが多すぎると今度は何を選んでいいのか分からなくなるので、シンプルでも分かりやすいメニュー構成にする方がいいと思います。

 

 まずは、自分が出来ることを基準にして考える方法があるので、全体治療と部分治療というように二つに分けて、その中にさらに分類をしていって治療体系をまとめる方法になります。

 

 例えば、全体治療のメニューであれば、その次にリラックスコース・治療コース・デラックスコースとしてみるだけでも治療の内容を何となくイメージしやすいと思います。デラックスって?という興味を持ってもらうのも一つの方法ですが、ここを自分の得意分野と組み合わせて、美容コース・姿勢矯正コース・スポーツコースというようにしておくと、メニューを見た人がイメージをしやすいと思います。

 

 部分治療は、首・肩・腰・膝というように部分に対しての治療を出しておくと、患者さんに取っては分かりやすいと思います。部分のコースの中でも二つや三つになるようだったら、全体コースの方が安いというようにすると、治療としてやりやすくなる人も多いのではないかと思います。

 

 患者さんに取っては、部分をやればよくなると考えている人も多いですが、部分だけをやってもその場しのぎで改善をしないことが多いので、全身治療をしたいという治療家も多いでしょうから、メニューを選んでいく段階から、お勧めである全身治療コースへ誘導しやすくするというのは、患者さんに取っても治療家に取っていいものなので、メニュー作りのポイントになると思います。

 

 治療で時間を決めていない人もいるでしょうが、これに時間に合わせた料金を組み合わせるのも一つの方法ですね。コース分けをしたら料金を分けることも大切ですし、それによって治療時間も変えることが必要なので、患者さんが見ても分かりにくい状態にならないようにしながら、治療時間・料金の設定を考えるといいですね。

 

 たまに、付加として多くのメニューを掲げているところもありますが、あまりにも多すぎると、その店の売りを失ってしまうことも多いので、ある程度の絞り込みは行っていった方がいいと思います。

 

 治療家は、治療の勉強をしていれば、やりたいことが変わることがあるので、メニューの増減が少しはあるのは構わないのですが、あまりにもコロコロと変わり過ぎると、選ぶ方が混乱しますよね。

 

 例えば、飲食店で中華料理だと思って通っていたのが、和食が入ってきて、イタリアンがあって、気づけば中華でなくなってきた感じがしたら、足が遠のく場合もありますよね。ほどほどはいいですが、大きく変わり過ぎるのはスキルの向上もしにくくなるので、注意が必要ですね。

 

 患者さんに取っては、こちらがどのようなことが出来て、何をするのかは分からないので、メニューという形を取っていると内容をイメージしやすいので、患者さんが受けてみようかというきっかけになると思います。

 

 人が選ぶということでは、心理を使うという方法もあり、認知バイアスで言われる「おとり効果」を使うという方法もあります。これはいろいろなお店で使われているので、有名な方法ですが、値段とメニューを決めるのに、お客さんを誘導させる方法です。

 

 例えば、ご飯を食べに行ったときにメニューが以下だったら、あなたはどちらを選びますか?

  • 800円
  • 1000円

 

 多分、内容が分からないから分らないし、意見が分かれてしまうところですかね。おすすめで売りたいのがあっても2つだと内容をいくら書いてもバラバラになってしまうことがあり、予測が立てにくくなります。

 

 例えば、先ほどと同じようにご飯のメニューが以下だったら、あなたはどうしますか?

  • 800円
  • 1000円
  • 1200円

 

 800円を選ぶかもしれませんが、間の1000円が妥当そうだと思って1000円を選ぶ人が多いのではないでしょうか。こういった料金やメニューを3つにして、その中から選んでいくという方針を取ると間の物を選ぶことが心理学的に多いと言われているので、この方法を使うのもありですね。

 

 先ほども書いたように、こちらの売りがあったとしても患者さんとしては、それがいいのか分からないですし、自分で選ぶというのが本人に取っても大切なことなので、一番の売りを真中に入れて、その上下を作るのは治療院としても患者さんとしても相互にメリットがある形です。

 

 物事の分類では2つに分けるのがシンプルですが、3つに分けるのも使い勝手がいいのは、昔から言われていることなので、東洋医学の陰陽思想・三才思想につながるところがありますね。陰陽・三才思想に関しては、「東洋医学の陰陽って何?」「天地人三才思想とは」を参考にしてください。

 

 治療院の料金や値段、売上に関してはこちらを参考にしてください。

鍼灸院の治療料金や値段はどのぐらいするのか

鍼灸院の売上を考えてみる

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