治療業界以外からのキャリアチェンジとして鍼灸師を目指す人は学生時代の同級生でも結構いましたが、将来への不安や技術を身に付けるという目的で入学をしてきた人が多かったですね。
鍼灸師の仕事は、資格を取得して技術を身に付けていってしまえば、一生やっていける仕事なので、定年退職がないので老後の仕事にすることも可能ですね。ただ、自分が全く動けなくなってしまえば治療をすることは出来ないので、身体が動く内という前提はありますね。
通常の仕事であれば、移動や転職になると、今まで築いた仕事のキャリアも大幅に減少してしまうことがあるので、一生を通じて積み重ねるというのが難しいですが、鍼灸師はやり続けていれば、積み重ねていくことが可能な仕事です。もちろん、通常の仕事でも、キャリアアップを上手く図れている方もいるでしょうが、全ての人が出来るものではないので、やはり通常の仕事でキャリアップを図っていくのは、大変なことだと思います。
鍼灸師へのキャリアチェンジを図る上で気になるのは、学費ですが、医療系国家資格になるので、学費は300~500万円程度は必要ですし、3年間の時間も必要なので、そこが大変という人も多いですね。この費用と時間は、将来への投資として考えるしかないので、後は、投資出来るかどうかは人によって違うでしょうから、よく考えて決めるしかないですね。
投資ということは、リターンを得られないといけないので、鍼灸師の年収がどうなのかを考えないといけないのですが、鍼灸師の年収は300~500万円のことが多いので、年収だけで見ると高くはないですね。ただ、会社組織と違うのは自分次第の努力によって年収は上下します。もちろん運も必要だとは思いますが、個人で開業したら、素早い動きが出来るので、改善も早いと言えますね。年収に関しては過去のブログにも書いてあるので参考にしてください。
ここまで考えてみて、鍼灸師の資格を取得しようかという考えが強くなって初めて鍼灸学校に行ってみようと思うと思いますが、鍼灸学校の選択という課題が出てくると思います。
鍼灸学校は全国に多くあり、学校毎に特色があるとしているようですが、資格を取るということでは同じですし、科目も大きくは変わらないので、通いやすいところを選ぶ方がいいのではないかと思いますね。これは私自身が卒業して思ったことでもあるのですが、学校を卒業したからと言って、完璧な知識と技術が出来る訳ではないですし、自分自身で継続して学習していかなければいけないので、学校だけに頼る姿勢で考えてしまうと、自分で解決する力を失ってしまうのではないかと思います。過去に書いたこともあるので、詳細はこちらを参考にしてください。
「鍼灸学校の選び方」
鍼灸師の資格取得をするためには国家試験に受からなければいけないのですが、国家試験を受験するまでにはどれぐらいの学習が必要なのかはこちらのブログで書いていますので参考にしてください。(「鍼灸師の国家試験の難易度と勉強時間はどのぐらい必要か」)
国家試験は年に1度しかないですし、卒業後に受ける方が合格率は高く、卒業してからしばらくしてから受験をすると合格率が下がるので、1回で受かることが大切ですね。新卒であれば90%以上の合格率なのに、卒業して1年以上過ぎると、ほぼ合格できない状況になってしまいます。一人で勉強を続けるというのはやはり大変なのでしょうね。
鍼灸師の資格を取得した後は、自分の実力をあげていくことが大切になるのと仕事をしないといけないので、求人も大切になるのですが、鍼灸院での求人は少ない傾向があります。(「鍼灸院の鍼灸師の求人」)
鍼灸整骨院などの求人は多数あるのですが、鍼灸院単独での求人が少ないのは、鍼灸師は人気商売だというのも理由になります。(「鍼灸師は人気商売」)鍼灸院は治療時間も長い傾向があり、いろいろなことを話すので信頼関係の構築が重要なので、その鍼灸院に行くというのは、鍼灸を受ける目的もありますが、“その先生に受ける”というのが重要になってくるので、新人の治療は敬遠される傾向があります。
こういったことを考えると鍼灸師として働くことは難しいのではないかとなってしまいますが、自分自身が新しい人と信頼関係を構築していくのが重要なので、将来があると言えます。治療院業界は、今後は、高齢者も増えていくのもあるので、需要が大きくなっていく職業なので、積み重ねていけば将来につながっていきます。治療院業界の未来に関しては、こちらのブログを参考にしてください。
「治療院業界の未来」
鍼灸師の資格を取るということが具体的になってきたときには、他の資格はどうなのかと悩むところだと思いますが、そちらについても過去のブログで書いていますので、参考にしてください。
鍼灸師の資格を取るだけではなく、他の資格を取得するのであれば、それだけ費用・時間・労力を費やすことになるので、一つの物事を突き詰める力は弱くなってしまいますが、治療者としての力は向上することもあるので、自分の出来る範囲で考えていくのが大切なのではないかと思います。