鍉鍼(てい鍼)の効果を知るコツ

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 鍉鍼は鍼の使い方と同じなので、鍼を刺入するように鍉鍼を使っていくのが正しい使い方ですが、鍉鍼にしかない治療効果を知るためのコツがあります。

 もし、普段の治療の中で鍼を使っているのであれば、鍉鍼の効果を知るコツは簡単で、治療で使っている鍼を全部やめてしまって、鍉鍼に変えると鍉鍼の効果を知ることができます。

 

 そんなことは時間的に出来ないという人も出てくるでしょうが、治療スピードを普段からあげていこうという気持ちがあれば、日常の治療でも余裕が出てくるはずなので、鍉鍼で効果が出せない状況になったとしても鍼に置き換えれば、狙った治療効果は出せるはずなので、鍉鍼ではどの程度の変化が出るのかがわかるはずです。

 

 刺入する鍼という治療のみを行うのは技術が向上するし、非常にいいことですし、特化したからこそ分ることがあるのは事実です。しかし、刺入する鍼というのを客観的に見えているのかを考えたときには、他の視点が大切になってくると思います。

 

 荘子の文章の中に「井蛙不可以語於海者、拘於虚也」という文章がありますが、「井戸の中に居る蛙には海のことを話しても分からないのは、狭いところに拘っているから」とあるので、鍼という物を考えたときには、一つに拘るのではなく、広く物を知るということが大切になってくるとも言えます。

 

 井の中の蛙の話しでは、誰が言ったのか分かりませんが、「井の中の蛙大海を知らず、されどその深さを知る」や「井の中の蛙大海を知らず、されど天の青さを知る」などの文章がありますが、これはこれで個人的には好きなのですよね。

 

 治療の道具に関してはどこまで拘るのかというのは大切ですし、一つに特化をするのも非常にいいことだとは思うのですが、他の道具の良さを知ると、今まで使っていた物も深く知ることが出来るので、鍼が上手くなるためには、刺入をしない鍉鍼の効果や使い方を知っていくのがいいのではないかと思います。

 

 私自身は治療においては刺入する鍼がメインですが、しばらく鍉鍼を中心にして治療をしたこともあります。鍉鍼を使うことで刺入している鍼が雑に行っていたのではないかと気づくことがあり、刺入する鍼を中心の治療に戻したときに、鍼をする感覚が変化をしたなと感じました。

 

 鍉鍼は細い物、太い物、材質が銀や金といろいろな種類がありますが、この違いも使ってみないと分からないと思います。使ってみて、自分が使いやすい物を見つけることは大切ではないかと思います。

 

 銀で出来ている鍉鍼は高価ですが、一生使えると考えると、かなりお買い得な商品にもなるのではないかと思います。ただ、あまりにも小さい物だと、使った鍼と紛れてしまって、誤って廃棄をしてしまう可能性があるので、大き目の方がいいのかなと思っています。

 

 私が使う鍉鍼は、細いタイプもありますが、よく使用するのは太い方ですね。道具を使いこなせていないからかもしれませんが、太い物の方が扱いやすく、変化を感じやすいです。

 

 人によっては細い物の方がいいという人もいるので、もし借りられるのであれば、太い物、細い物を持っている人から借りて、自分の手に合う物を探すのもいいと思いますよ。

 

 自分の手に合う道具が見つかると使っていても楽しいでしょうし、治療で効果もあがりやすくなるのであれば、患者さんに取ってもいいことなので、出来ればいろいろと試せるといいですね。私はそこまで試せていませんが、お気に入りの鍉鍼は持っているので、そちらを使うこともあります。鍉鍼については過去にもブログを書いています。

「てい鍼(鍉鍼)を治療で上手く使うコツ」

「てい鍼の使い方とてい鍼のやり方―鍉鍼」

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