関節に熱感がある場合の治療

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 鍼灸治療を求めて来院される場合で多いのが関節の痛みだと思いますし、頚部・肩関節・肘関節・指関節・股関節・膝関節・足関節は比較的、相談も多いのではないかと思います。

 関節は炎症が発生しやすいところになるので、炎症の五大徴候と言われる、発赤・腫脹・熱感・疼痛・機能障害が発生をしやすいです。機能障害は動かしにくいということになるのですが、腫れて、痛みがあれば動かしにくいので、通常は機能障害も発生することが多いですね。

 

 関節部に炎症があると冷やすというのが通常の考え方ですが、鍼灸を使った治療だと、熱感に変化が生じることも多いので、治療の中で、関節の熱感を指標として行っていくと分かりやすいのではないかと思います。

 

 熱感を取るのにはいろいろな方法があるのですが、経絡の流注を使っていく方法が一番簡単なのではないかと思います。例えば、膝に炎症が発生していて、犢鼻の付近に熱感が強いのであれば、胃経上だと考えて行くことが出来るので、胃経上で下腿から足背の経穴を触れていき、熱感が生じている場所の皮膚の硬さが緩むところを探します。少しでも緩むところがあれば、そこに鍼灸や手技を行っていくと、数分すると、皮膚の硬さが改善するだけではなく、熱感が弱くなるのが分かると思います。

 

 すぐに変化が出ることもありますが、熱感の変化を感じられない場合は、数分持続させていくと、最初と変化が出てくるので、刺激量が足らない場合は時間で補うと結果が出やすいと思います。

 

 炎症が発生している場所より中枢を刺激することでも変化が生じるのですが、末端部の方が変化じゃ出やすいし、使いやすいと言うのが私の印象です。

 

 もし、末端部をぶつけてしまって炎症が発生しているのであれば、中枢側から始めるしかないですが、中枢側からでも変化は出るので、その時に使いやすい場所を使っていくのが簡単だと思います。

 

 遠隔で変化を出せるようになると、局所を触れなくても治療をしていくことが出来るので、リスクが少なく安全な方法だと思いますね。

 

 炎症が発生していると、そこを刺激しないというのはよく言われることですが、炎症部を意識した治療は誰にでも行えるので、炎症が生じている場所をしっかりと意識をしながら治療をするのが患者さんのためでもありますし、治療技術も向上するので、積極的に行っていくのがいいと思いますね。

 

 炎症が発生している場合に局所を治療する場合は、鍼でも効果があるのですが、表面を刺激するような軽い鍼を行う方が熱感に変化がでやすいと思いますよ。刺入をしても変化をしていくのですが、慣れていないと、炎症が強くなることもあるので、始めはとにかく軽く刺激を行うようにする方がいいですね。

 

 熱感に変化を生じさせやすいのは、お灸になるので、私は熱感が生じている場所に透熱灸か知熱灸を行っていくことが多いです。熱には熱を加えることで熱を除去するというのは、臨床的にはよく言われることなので、効果が高い行為だと思います。知熱灸に関してはこちらのブログを参考にしてください。

「知熱灸の最適な大きさと治療効果」

 

 お灸が効果的なのであれば、台座灸でも効果があるのではないかと思うのですが、台座灸だと効果が弱いので、私は透熱灸か知熱灸にしてしまいますね。台座灸は温めるというのには適しているのですが、熱を加えるというのには少し弱いというのが私の印象ですね。

 

 ただ、熱感が発生をしていて、もともと悪いところにお灸をして、火傷をさせてしまうと、炎症だけではなく、火傷という皮膚の問題も発生をしてしまうので、熱感に対してお灸を行うのであれば、火傷は気を付けた方がいいと思います。火傷を気にしない方もいますが、気にする人の方が多いので、火傷は普段から注意しておかないといけないですね。

 

 お灸で火傷をすることに関しては過去のブログでも書いていますので、こちらも参考にしてみて下さい。

「お灸で火傷をさせない方法」

「お灸は火傷をさせた方がいいのか?」

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