小児の治療で注意をすべき点

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 小児は大人と違い、症状の説明をするのが難しいですし、身体の感覚を言語化することに慣れていないために、身体の状態を把握するのが非常に大変なので親から聞く必要があります。さらも親の生活の影響が子どもにも影響をするので親の生活にも注意をした方がいいです。

 小児の治療をしたいという鍼灸師は多いでしょうが、小児を多く診ている鍼灸師は限られているのですが、子どもを産む前の方を治療していて、信頼関係が出来ていると、子どもが産まれたときも対応をしてくださいということで一家揃って治療を受けることもあります。

 

 一つの治療院が複数の世帯で支えられているというのもよくありがちな話しですね。鍼灸院の一日来院人数が約5名程度、1週間で28名だったとすると、両親・子ども・祖父母という5人が通ったとすると、6世帯で一つの鍼灸院が成り立ってしまいます。

 

 紹介をもらえるというのは治療家としてありがたいことですし、紹介されない治療院・治療家は伸びないとも言えますね。

 

 話しが反れてしまいました。小児の治療では、小児自身が話しを上手くすることができないので、親から話しを聞き出すことになるので、細かい症状についてはしっかりと尋ねないといけないですが、治療を受けるのは子どもなので、子どもの顔や様子を見ながら、親から情報を聴取しないといけないです。

 

 子どもの身体は非常に変化をしていきやすいので、望診や脈診、腹診、圧痛、皮膚の状態などの指標を確認しながら治療を進めていくことが重要になります。

 

 大人では大丈夫だと思う刺激でも小児には強すぎる場合があるので、様子を見ながら手早く行っていくのが重要なので、日々、施術のスピードが向上するようにしていくことが大切になります。

 

 治療の予後指導に関しては親にすることが多いのですが、親の反応をしっかり見ておくことが大切です。

 

 非常にまれなケースとして、親が食事を作るのに積極的でない場合もあります。例えば、買ってきたもので済ませる、まともな食事を作らないというケースもあるので、普段の食生活の状況や生活に関しても質問をしてみて、普段の生活がどのような状況なのかは確認した方がいいと思います。

 

 食事をしっかりしていないし、夜に起きているのを気にしないという状況だと、せっかく治療を行っても、効果が発揮できない場合がありますし、治療だけで何とかしてもらおうと思われてしまうこともあるので、親の生活に関する意識は注意をすべき点だと思います。

 

 私はこのような経験をしたことがないですが、生活がダメだったので治療効果が望めなそうという話しは聞いたことがあるので、小児の治療をする場合は、普段の食生活を尋ねるようにしています。

 

 直接的に尋ねる方法は、普段の食事はどういったものを召し上がっていますかという質問になりますね。関節的に尋ねる方法は、「野菜をゆがいた出汁で味噌汁や煮物を作ると美味しいですよね」というような、作ったり、試したりしたことがなければ分からない感覚を尋ねるようにしています。

 

 それか、「~を作ってみたいのですが分かりますか」というように、どこまで食事を作れるのかを確認していくのもいいと思いますよ。

 

 小児は普段の生活は親に依存するのが当然なので、親の生活が子どもにも影響をしていくので、親の生活というのが大切ですね。親が疲れていると、子どもにも余裕を持って対応することができないので、親が疲れているようであれば、親の治療も提案することが大切でしょうね。

 

 最初のときは、親は心配でしょうから治療を見ていると思いますが、何回かすると見るのも慣れてきて、治療中は他の待合室で待っているという状況になるでしょうが、その時間を治療に当てれば、親もすっきりするし、気分もよくなるので、治療効果を高めていける要素になると思います。

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