国家試験に落ちたらどうするか?

Pocket

 医療系の国家試験は年に一度しかないので、鍼灸の国家試験も年に1回しかありません。都道府県ごとに受けられる登録販売者であれば日程が違う会場で試験を受ければ年に何度か受験をすることができますが、多くの医療系は、学校を卒業するときの国家試験を受験し合格しないといけないです。

1.現状

 鍼灸に限らず、学校を卒業してすぐに国家試験を受ける場合の合格率は高い傾向があり、ほとんどの人が合格しますが、どんなことでも100%はないので、体調不良や寝坊、ケアレスミスで落ちてしまうこともあるでしょうね。

 

 あまりないとは思いますが、国家試験の合格は考えずに、とにかく出すことを中心にすれば、教育が行き届かない状態になるので、その場合は、国家試験への準備が不十分になるので、合格率があがらないでしょうね。

 

 学校教育に関わるような人達の話しを聞くと、進級と卒業を重視する風潮が学生や父兄にもありそうなので、鍼灸の学校でも進級と卒業に重きを置く場合もあるかもしれないですね。

 

2.確認すべきこと

 まずは国家試験に落ちたら、学校の授業やサポートが受けられるか確認した方がいいと思います。何故、確認した方がいいかというと、一人で勉強するのは非常に大変なので、定期的に学習や試験を受けられる機会があった方が勉強をやりやすいです。

 

 最近では、企業が国家試験の模擬試験を実施していることがあるので、そういった模擬試験を利用するのもいいと思いますが、その場合は、試験だけになってしまうので、勉強の経過や対策を聞くことができないです。

 

 勉強に慣れている人であれば、自分で計画を立て、試験の予測をして勉強することもできるでしょうし、次回で合格できると考えられるでしょうけど、実力が足らなくて合格出来なかった場合は分析と勉強が足らなかった場合が多いので、一人きりで学習をしていくと、勉強の効果があがりにくいと思います。

 

 文字を書くということと何かをするというのは同じようなものなので、勉強も似た部分があります。

 

 例えば、同じペン、同じ指を使っているのにも関わらず、人によって字の形が違うのは、それぞれに癖がついてきた結果になります。勉強も同様に、誰かに修正されたりしない限りは、自分なりの癖になってしまって、目的が得られないことがあります。

 

3.学校に制度がない場合

 学校によっては聴講制度も用意しているところもあるでしょうが、学校もボランティアではないので、卒業してしまうと受け入れないというのも仕方がないところがあるのかもしれないですね。

 

 学校として考えてみれば、卒業した人が好き勝手に行動すると、他の学生にも悪影響が出ることがあるでしょうし、管理をしにくくなりそうですね。卒業した人も恥ずかしくて行きたくないという気持ちにもなるでしょうが、合格するために利用出来る物は利用した方がいいので、受け入れてくれる場合は、利用した方がいいと思います。

 

 学校が卒業生を受け入れない場合は、もう仕方がないと思うしかないので、どうやって勉強をしていくのかという予定はしっかりと立てた方がいいと思います。

 

 在校生に繋がりがあるようなら、試験問題を借りたり出来るでしょうから、人脈はあった方がいいですね。もちろん、落ちたら人脈を作るのも難しいので、新規で人脈を広げていかないといけないですね。

 

 勉強計画は、受けて落ちた年の勉強量の倍やれば合格出来る可能性が高いでしょうから、年間で何時間勉強をするのかというスケジュールを立てないといけないですね。ただ、こればかりはどれぐらいの点数を取れたかによって変わってくるので、まずはしっかりと自己分析をした方がいいと思いますよ。

 

 基本的に、人が立てる見通しは甘いことが多いので、ざっと必要な時間を出したら、それから2~4割増しぐらいで考えればずれは少ないのではないかと思いますね。

 

4.仕事

 仕事をしなければいけない状況であれば、治療家を補助する仕事でもいいでしょうし、やってみたいバイトでもいいでしょうけど、勉強時間がおろそかになってしまうようだと問題ですね。

 

 治療関係で資格者や学生が周りにいれば、勉強を教えてもらったり、情報が入ったりするので、サポートしてくれる環境が得られる場合がありますね。または勉強会なども学生や資格者が集まっているので、そこで仲良くなると情報を得られる環境が作れるかもしれないですね。

 

 勉強は一人でもできますが、仲間がいた方が分からないところや自分が見ていないところを確認することが出来るので、いないよりは居た方がいいと思います。

 

5.まとめ

 国家試験に落ちてしまったら、何も考えられずに精神的にも辛い状態になると思いますが、1年で人生が終わる訳ではないですし、長い人生で考えれば1年は誤差にもならない範囲なので、しっかりと勉強を続けられるいい機会だと思った方がいいですよ。

 

 私は、鍼灸の国家試験やその他の試験には1回で合格しましたが、大学に入るのに浪人をした経験があるので、試験のときでも目標を決め、地道に行っていくというのが身に染みたからですしね。

 

 社会人になってしまえば、1年の年の差なんてあってないような物ですから、ポジティブに捉えた方が精神衛生にもいいですよ。

 

 物事が全てスムーズにいくのは素晴らしいことですが、不測の事態や失敗したときにどうするかの学習ができないので、国家試験に落ちた場合も社会経験だと思うぐらいでいいと思います。

 

 何年の続けて落ちている場合は、勉強のポイントをしっかり押さえていないのと、集中が出来ていないことが多いので、一つ一つ確実に覚えていくようにした方がいいと思います。

Pocket