精血同源とは

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 中医学を学習するときに出てくる単語に精血同源というのがありますが、どういった意味を含んでいるのでしょうか。最初の頃は分かりにくいと思うので、まとめておきます。

 精は先天の精・後天の精に分けられ、両親から受け継いだ物が先天の精、食事をすることで得られていく物を後天の精と言います。精は生命力の源であり、生殖や成長にも関わっていきます。

 

 精が充実してくると、生殖器の機能が充実し、子どもを作ることが可能になるので、この状態を成り立たせる物を天癸と言います。精は生命の基本とも言える物なので、元気に変化し、血と相互転換して生命を成り立たせていきます。

 

 精は元気にも変化するというのは当たり前のように覚えていかなければいけないので、精は気と関わるというのは理解しやすいでしょうが、精と気との関わりを強く覚えれば覚える程、血との関係は理解しにくくなるのではないでしょうか。

 

 精は生命の元となり、身体を栄養していく働きがありますが、機能として考えていくときには、身体を活動させていくのではなく、栄養する方が強いので、栄養するというのは、水のようだと考える方がいいです。

 

 人の生命は、動いていることですが、静止した状態でも体内では活動が活発に行われているので、生きていく活動と考えると陽である気として考えていくことができます。ただし、活動するということは、栄養されないと生きていけないので、栄養する働きの基本として精があります。

 

 そのため、精は元気に転化し、生命活動が行えていきますが、気は活動し続けているので、常時栄養されることが重要になります。人の身体の中には、目に見える物として脈があり、脈の中に赤色の液体である血が入っているので、栄養という点では血にその働きを与えます。

 

 この栄養する血というのは、どこから生成されるのか分からないので、生命と関わる物であり、不足すると死に至ってしまうことから、生命である精が補充することで成立っていると考えていきます。

 

 精は生命を栄養する物であるという前提は前半で書いた通りなので、栄養という水のような働きは、血であると言う前提を加えていくと、血は精によって補充をされ続けないといけないので、精と血は密接な関係になります。

 

 血は身体を栄養する物なので、生命でもある精は飲食から栄養され続けないといけないので、血から栄養を受けとる機能があると考えると、精は血によって栄養され、補充をし続けていくことになるので、精と血は密接な関係になります。

 

 精も血も後天である脾胃が飲食物から生成していかないといけないので、精血の大本は脾胃、飲食になるので、元が同じと言えます。もちろん、気も同様なのですが、精から変化していくことで、身体の活動に関与していくので、栄養という点では、精と気が重要なのではなく、精と血が重要になります。

 

 こういった点で、精血は、飲食物から脾胃が生成すると考えていけるので、精血は同源であると言えます。気は精血の関与も重要なのですが、活動に関与するので、飲食よりは呼吸との関係の方が密接になり、イメージとしても、呼吸は陽、飲食は陰、呼吸は気、飲食は精血と分けられますね。

 

 身体の機能と構造という視点でも、機能は陽、構造は陰、機能は気、構造は精血と置き換えて考えていくことができるので、精血は同じような働きがあり、発生していくところも一緒なので、精血同源と言われていきます。

 

 精と血はそれぞれ、腎、肝に収められていますし、腎と肝は密接な関係があり、病能としても繋がっていくことが多いので、精血同源だけではなく、肝腎同源という表現もあります。

 

 気・血・津液・精という単体を覚え、相互関係を覚えているだけではなく、全体としての機能と構造について考えていけるようになると精血同源の意味も少しは深まるのではないでしょうか。

 

 ちなみに、私自身は、このブログを書くことで、そういうことなのかなと思ってまとめてみたので、精血同源を覚えてからかなりの年月を経て理解したのでしょうね。東洋医学は、言葉を覚え理解するのも大変ですが、現代医学のように、用語や中身が変わらないので、時間をかけて自分の知識を増やすことができるのはいいところですね。

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