健康的な食生活とは

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治療をしていると、患者さんからどんな食生活がいいのかと尋ねられることがありますし、健康ということを考えたときに、身体を形成するのは食事なので、食事に答えることもあります。

・食生活指導の基本

基本的には、偏らずに、食べすぎずにすることが大切なので、それだけを守って下さいという話をすることがあります。これが出来るようになったら付け足すのが、その土地で取れたもので、旬の方がいいとは伝えますが、食べたいのがあれば食べてどうぞと伝えます。

 

食べ過ぎに注意というのは、どこでも言われることですが、人に限らず動物は飽食は歴史的にも経験したことがないことなので、身体は蓄えやすい傾向にあるので、食べすぎれば、身体に停滞してしまい、肥満や生活習慣病になりやすくなるからです。現在の日本では、都心部にいればどこでも食品を手に入れやすいですし、飲み物も取りやすい傾向にあるので、制限する方がいいと思っています。

 

ダイエットをするのも難しいのは、この食事の質の管理よりも量(回数で量の場合もあるので回数や時間も)が影響するので、ここを管理できるかが重要なので、これを最初に伝えます。

 

もし、この量を管理できるようになれば、意識を変化させることが出来るようになっているので、変化も出やすくなるのですが、これからさらに気をつけようとすると、食べる物が無くなってしまうので、次は土地や旬という話にしています。

 

その土地で取れた物はその地域で根差すもので、その土地に合ったものなので、身体にも合いやすいということから、その土地で取れたものを勧め、旬の物も、その時期の力が強いので暑いときに取れる食材は暑さに強い傾向にもあるので、旬の物を勧めています。

 

・地球環境で考える

先ほど、気にし過ぎると食べる物がなくなるという話を書きましたが、これは広く捉えれば地球環境とも関係します。話しが大きくなりすぎて、分かりにくいですね。

 

例えば、無農薬がいいという話があったりしますが、肥料を与えるのであれば、その肥料は動物の糞尿が関係するのであれば動物に何を食べさせていたかも気にしないといけないですし、その地域で用いる水源が汚染されていれば、そこも気にしないといけなくなります。動物の糞尿が肥料という訳ではないですが、例えです。もちろん、化学物質から生成されているのかどうかという話も出てきてしまいます。

 

農薬もその農家が使っていなくても、他の農家が使っていれば、飛散もありえるので、飛散しない環境でなければ完全無農薬も難しくなると思います。こういった水源などの話になれば、海の汚染、大気汚染。他の国の汚染なども除外することが出来ないので、影響が少ないものを考えなければならないですし、その土地に関わる大気なども知っておかないと分からないですよね。

 

こういった広い視点から考えていくと、地球上の物は汚染とは切り離すことは出来ないですし、無農薬をうたっていてもそれが完全なものかどうかは、地域環境なども考慮しないといけないので、分からなくなっていまいます。

 

狭い視点から考えると、砂糖、塩、油、トランス脂肪酸なども出てきますが、多くを取らない限りは影響が少ないのではないかとも思っています。もちろん、少しの食材摂取でも問題が生じてしまう方は、注意をしないといけないのですが、大きな病気もなく、問題も出ない方はいいのではないかとも思います。

 

やっぱり研究して味を考えているだけあって、砂糖、塩、油などが多く含まれているお菓子などは美味しいですしね。

 

・気にしない生活

本当に多く考えるとキリがないのが食養生にもなるので、私自身は最初に書いたように偏りと量だけを注意するようにしていて、一日だけではなく、1週間という時間の中で調整するようにしています。

 

みんなでわいわい食事をしたり、家族で食事をしたりするのに、制限ばかりだとせっかくの楽しい時間も楽しくなくなりますしね。もちろん、様々な理由で制限がある場合は仕方がないのですが、楽しく生活をし、細かいことを気にかけない方が、楽に楽しく生きられると思っていますし。

 

ということで、夏はアイスも食べるし、たまにお菓子も食べるし、食べ過ぎることもありますが、偏りと量だけに注意をして生活しています。

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